「空き家の電気・ガス・水道」止める?残す?判断基準の画像

「空き家の電気・ガス・水道」止める?残す?判断基準

相続・空家

四谷 義仁

筆者 四谷 義仁

不動産キャリア20年

飲食店専門の不動産会社「株式会社不動産スペース」代表。不動産キャリア20年。大阪・京都・兵庫エリアを中心に、店舗仲介・管理・閉店サポートから収益物件の売買まで手がける。これまで数多くのカフェ・居酒屋・ラーメン店などの開業支援を行い、実際の経営数値や現場課題をもとに"リアルな店舗経営の見える化"を発信中。現場の泥臭さも、数字のシビアさも知る「現実派不動産屋」

結論:ガスは止めて、電気と水道は使い方で決める

空き家の電気・ガス・水道は、「ガスは止めて、電気と水道は使い方に合わせて決める」が基本の考え方です。全部止めれば基本料金はかかりませんが、掃除や見回りのときに困ることもあります。この記事では、止める・残すの判断基準と、大阪市での手続きの流れをやさしく解説します。

「実家を相続したけど、電気も水道も契約したまま。このまま払い続けていいの?」「全部止めたら、防犯や掃除が大変にならない?」という声はとても多いです。まずは3つのライフラインを分けて考えましょう。

3つのライフライン、それぞれの考え方

  • ガス:基本は止める
    空き家では使わない上に、ガス漏れなどの心配があるため、使用中止(閉栓)の手続きをするのが一般的です。
  • 水道:使う予定がなければ止める
    ただし、掃除や庭の水やり、売却前の内覧準備などで水が必要になることもあります。年に数回でも水を使うなら、残しておくのも一つの方法です。
  • 電気:見回りや防犯の使い方で決める
    電気を残すと、掃除機や照明が使え、防犯ライトなども動かせます。一方、誰もいない家で電気が通っていると、地震のときに「通電火災」(停電から電気が戻ったときに、倒れた電気製品などから火が出ること)が起きるおそれがあります。大阪市の危機管理室も、感震ブレーカーの設置を呼びかけています。

使わなくてもかかる?年間の基本料金の目安

電気・ガス・水道は、まったく使わなくても「基本料金」がかかります。大阪市内で契約を残した場合の目安は、次のとおりです。

ライフライン 月あたりの基本料金 年間の目安
電気(関西電力・従量電灯A) 約565円(15kWhまでの最低料金) 約6,800円
ガス(大阪ガス・一般料金の料金表A) 759円 約9,100円
水道(大阪市・一般用) 935円 約11,200円
3つ合計 約2,260円 約2万7,000円

つまり、3つとも残すと、使わなくても年間で約2万7,000円ほどかかる計算です。ここに、使った分の料金(従量料金)と、水道では下水道使用料が別にかかります。

※電気は2026年10月分の早見表の金額で、燃料費調整額・再エネ賦課金・消費税等を含み、毎月少しずつ変わります。ガスは契約メニューによって金額が異なります(表は大阪ガスの個別約款「一般料金契約」の税込額)。水道は基本料金850円に消費税10%を加えた額で、下水道使用料は含みません。ご自身の契約は、検針票や各社のサイトで確認してください。

止める手続きの流れ

①
どこに連絡するか確認
→
②
届出(電話・ネット)
→
③
立ち会い・メーター作業
→
④
最終の精算

大阪市水道局では、使用中止の届出は原則「使用中止日の5日前まで」とされています。水道メーターの取り外しは平日の日中のみです。早めに連絡しましょう。

ガスは、屋外などガス会社の担当者だけでメーターに近づける場合、立ち会いは不要です。ただし、鍵のかかった屋内にメーターがある場合は立ち会いが必要になります。

止める前・残す前のチェックリスト

  • ☐ 誰が最後に鍵を開けて、いつ見回りに行くか決めている
  • ☐ 掃除や庭の手入れで、水と電気を使う予定があるか確認した
  • ☐ 契約者の名義が亡くなった方のままになっていないか確認した
  • ☐ 電気を残す場合、感震ブレーカーやブレーカーの扱いを決めた
  • ☐ 水道を止める場合、水回りの臭いや傷みを見回りで確認する予定を立てた
  • ☐ 各社の使用中止日に間に合うよう、手続きの日を決めた

契約を残している間は、使わなくても基本料金がかかるのが一般的です。年間の維持費の目安は実家の空き家「維持費」年間いくら?税金・保険の目安で整理しています。また、電気を残す場合の防犯・防災は空き家の「防犯・防災対策」|台風・不法侵入・放火に備えるもあわせてご覧ください。遠方で頻繁に通えない場合は、「空き家管理代行サービス」の選び方|費用相場と大阪市の支援も参考になります。

相続した不動産・空き家のご相談はこちら

実家や親族の不動産を相続して何から手をつければよいか分からない方、所有している空き家の活用・売却・解体を検討中の方、どちらのご相談も株式会社不動産スペースまでお気軽にお問い合わせください。

株式会社不動産スペース

電話:06-6195-8209

お問い合わせフォームはこちら

よくある質問

Q1. 空き家の電気・ガス・水道は、全部止めても大丈夫?
A1. 問題はありませんが、掃除や見回りで水や電気が必要になります。使う予定があれば、電気や水道は残しておくと安心です。

Q2. 契約者が亡くなった親のままなのですが、どうすればいい?
A2. 使用中止や名義変更は、各社の窓口で相談できます。契約番号が分かる検針票などを手元に用意して連絡するとスムーズです。

Q3. 空き家に電気が通ったままだと、火事が心配……大丈夫?
A3. 地震のあとの通電火災が心配されています。感震ブレーカーの設置や、見回りのときのブレーカー確認で備えましょう。

関連記事

参考

”相続・空家”おすすめ記事

  • 「空き家の火災保険・地震保険」入れる?注意点を解説の画像

    「空き家の火災保険・地震保険」入れる?注意点を解説

    相続・空家

  • 「空き家管理代行サービス」の選び方|費用相場と大阪市の支援の画像

    「空き家管理代行サービス」の選び方|費用相場と大阪市の支援

    相続・空家

  • 大阪・吹田・豊中の空き家「管理代行サービス」開始の画像

    大阪・吹田・豊中の空き家「管理代行サービス」開始

    相続・空家

  • 空き家の「防犯・防災対策」|台風・不法侵入・放火に備えるの画像

    空き家の「防犯・防災対策」|台風・不法侵入・放火に備える

    相続・空家

  • 空き家放置で「倒壊」したら誰の責任?近隣トラブルも解説の画像

    空き家放置で「倒壊」したら誰の責任?近隣トラブルも解説

    相続・空家

  • 「行政代執行」とは?空き家の解体費用は誰が払う?の画像

    「行政代執行」とは?空き家の解体費用は誰が払う?

    相続・空家

もっと見る