
「空き家の火災保険・地震保険」入れる?解約していい?
(2026年10月27日更新)
空き家でも火災保険は必要?先に結論です
相続した実家が空き家になっても、売却や解体で手放すまでは、火災保険を切らさないほうが安心です。ただし、「空き家になった」と保険会社に伝えないまま続けると、いざという時に保険金が出ない場合があります。地震保険は「住居として使う建物」が前提のため、空き家だと付けられないこともあります。
「実家が空き家のまま。火災保険は解約していいの?」「このまま放っておいたらどうなるの」。そんな不安を持つ方に向けて、入れるかどうか、解約してよいかの判断を整理しました。
この記事のポイント
- 空き家になったことは、必ず保険会社に連絡する(使い方が変わるため)
- 地震保険は居住用の建物が対象。空き家で付けられるかは保険会社への確認が必要
- 売却・解体の日まで保険を切らさず、手放すタイミングで解約する
空き家でも火災保険には入れる?
火災保険は、建物の使い方で「住宅物件」と「一般物件(店舗や事務所など、住まい以外)」に分かれます。人が住まなくなった家は、保険会社の判断で一般物件の扱いになることが多く、条件や保険料が変わります。
また、空き家を引き受けるかどうか自体が、保険会社によって異なります。たとえば、チューリッヒは自社の案内ページで、空き家は対象外としています。「今の保険会社が空き家をどう扱うか」を、まず確認してください。
空き家になったと伝える(告知・通知義務)
住んでいた家が空き家になったのに、契約を変えずに続けるのは危険です。使い方が変わったことを伝えていないと、事故のとき保険金が支払われない場合があります。連絡の方法や扱いは契約内容によって違うため、契約書や約款も確認しましょう。
⚠ 契約者が亡くなった親のままのときは:契約者・被保険者の名義変更も、保険会社に確認してください。保険料の金額も、実家の築年数や構造、補償の範囲で変わります。複数社で見積もりを取って比べましょう。
地震保険は空き家でも入れる?
- 財務省の説明では、地震保険の対象は「居住の用に供する建物および家財」です。工場や事務所専用の建物など、住居として使われない建物は対象外です。
- 地震保険は火災保険とセットで入る保険です。単独では契約できません。
- 保険金額は、火災保険の30〜50%の範囲で決めます。限度額は建物5,000万円、家財1,000万円です。
- 火災保険だけでは、地震による損害は一般に補償されません。
空き家が対象になるかは、人が住める状態か、定期的に使っているかなどを見て、保険会社が判断します。付けられない場合は、地震や津波の損害は自己負担になると考えておきましょう。
解約していい?迷ったときの判断の目安
| 実家の状況 | 保険の考え方 |
|---|---|
| 数か月以内に売却・解体する予定 | 引き渡しの日まで火災保険を切らさない |
| 当面、空き家のまま持つ | 空き家の扱いで継続。賠償責任の備えも確認 |
| 週末に帰る、荷物を置いて使っている | 使い方を正直に伝え、条件を確認 |
| 保険会社に断られた | 空き家を引き受ける保険会社や代理店に相談 |
⚠ 解約のリスク:解約した日から、火事や風災があっても補償されません。「空き家向けの保険に入り直す」つもりで先に解約すると、新しい保険に断られて、無保険の期間ができるおそれがあります。先に新しい契約の可否を確認してから切り替えてください。
保険に入らず放置すると
空き家でも、放火や台風、老朽化による屋根材の飛散といったリスクがあります。民法717条は、建物の設置や保存に不備があって他人に損害が出たとき、まず使っている人(占有者)が責任を負い、その人が十分注意していたと言えるときは所有者が責任を負うと定めています。空き家は誰も住んでいない分、所有者が責任を負う場面が出やすいと考えられます。
詳しくは、空き家放置で「倒壊」したら誰の責任?近隣トラブルも解説と、空き家の「防犯・防災対策」|台風・不法侵入・放火に備えるをご覧ください。賠償責任の補償が付けられるかも、保険会社に確認しましょう。
空き家になったときの保険見直しの手順
契約を確認
空き家だと連絡
扱いと地震保険を確認
続ける・切り替える
手放す日に解約
見直しチェックリスト
- ☐ 契約者・被保険者が亡くなった親のままになっていないか
- ☐ 保険会社に「空き家になった」と伝えたか
- ☐ 火災・風災・水災・盗難など、補償の範囲を確認したか
- ☐ 賠償責任の補償があるか
- ☐ 地震保険を付けられるか、保険会社に確認したか
- ☐ 売却・解体の予定日と、解約の日を合わせて考えたか
私の経験では、相続の手続きが山積みの時期は、保険の見直しがどうしても後回しになります。固定資産税のように「通知が来るもの」と違い、保険は連絡しないと切れた状態に気づきにくい点に注意してください。持ち続けるコスト全体は、実家の空き家「維持費」年間いくら?税金・保険の目安と、空き家の固定資産税が6倍に?「住宅用地特例」除外の仕組みで確認できます。遠方で見に行けないときは、「空き家管理代行サービス」の選び方|費用相場と大阪市の支援も選択肢です。
相続放棄を考えている場合は、保険の解約や家の片づけが「処分」とみなされないか注意が必要です。以前の記事「「相続放棄」は3か月以内!空き家を壊す前に確認」で詳しく解説しています。
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実家や親族の不動産を相続して何から手をつければよいか分からない方、所有している空き家の活用・売却・解体を検討中の方、どちらのご相談も株式会社不動産スペースまでお気軽にお問い合わせください。
よくある質問
Q. 空き家になった後も、昔の火災保険のままで大丈夫ですか?
A. おすすめしません。使い方が変わったのに伝えないと、事故のとき保険金が出ないおそれがあります。早めに保険会社へ連絡してください。
Q. 「実家が空き家になったから解約したい」はできますか?
A. 解約はできますが、その日から補償はなくなります。売却や解体の引き渡し日まで続けるほうが安心です。
Q. 空き家に地震保険は付けられますか?
A. 地震保険は居住用の建物が対象で、火災保険とのセット加入が前提です。空き家が対象になるかは、保険会社に確認してください。
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