
深夜営業飲食店の閉店届出|保健所・警察・消防の3手続き
なぜ「深夜酒類提供飲食店」は届出が多いのか
深夜にお酒を出す居酒屋やバーを閉めるときは、保健所への飲食店営業の廃業届だけでは終わりません。警察署への「深夜酒類提供飲食店営業の廃止届出書」、そして防火管理者を選んでいたお店なら消防署への「解任届出書」も必要です。「もう限界かもしれない」と閉店を決めたときほど、この3つの届出を漏らさないことが後々のトラブルを防ぎます。
一般的な飲食店の閉店では、保健所への「飲食店営業の廃業届」が中心です。しかし、深夜0時以降もお酒をメインに提供する営業をしていたお店は、開業のときに「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」(風営法。お店の営業を都道府県公安委員会が把握するための法律です)に基づいて警察署に届出をしています。閉店するときも、この届出を出しっぱなしにせず、忘れずに「廃止」の手続きを行う必要があります。また、収容人数が一定以上のお店で防火管理者(火事を防ぐための責任者)を選んでいた場合は、消防署への解任の届出も必要になります。
手続きの流れ

①保健所への飲食店営業の廃業届
飲食店を廃業したときは、廃業した日から原則10日以内に、営業許可を受けた保健所へ廃業届を提出します。営業許可書の返納をあわせて求められることが一般的です。これは深夜営業の有無にかかわらず、すべての飲食店に共通する手続きです。
②警察署への深夜酒類提供飲食店営業の廃止届出書
深夜(午前0時から日の出まで)に酒類を提供する営業をしていたお店が、その営業をやめるときは、廃止した日から10日以内に、営業所を管轄する警察署の生活安全課へ「廃止届出書」を提出します。書式は都道府県警察のホームページからダウンロードでき、廃止の年月日や、廃止に至った理由を具体的に記載します。この届出を忘れると、実際には営業していないのに記録上は営業中の扱いが続いてしまうことがあります。
③消防署への防火管理者選任(解任)届出書
収容人数がおおむね30人以上など一定規模の飲食店では、火災を防ぐ責任者として「防火管理者」を選び、消防署に届け出ることが消防法で定められています。お店を閉めて防火管理者が不要になったときも、「遅滞なく」(できるだけ早く、という意味です)管轄の消防署へ解任の届出書を提出する必要があります。様式は各市町村の消防局・消防署のホームページで入手できます。
3つの届出を比較
| 届出の種類 | 提出先 | 提出期限の目安 |
|---|---|---|
| 飲食店営業の廃業届 | 管轄の保健所 | 廃業した日から10日以内 |
| 深夜酒類提供飲食店営業の廃止届出書 | 管轄の警察署(生活安全課) | 廃止した日から10日以内 |
| 防火管理者選任(解任)届出書 | 管轄の消防署 | 遅滞なく(できるだけ早く) |
※上記は一般的な目安です。自治体・所轄庁により様式や運用が異なる場合があるため、必ず提出先の最新情報をご確認ください。
提出前のチェックリスト
- ☐ 保健所発行の営業許可書の所在を確認した
- ☐ 深夜酒類提供飲食店営業届出のときの控え(届出書の写し)を確認した
- ☐ 防火管理者を選任していたかどうか確認した
- ☐ 各届出書の様式を管轄の保健所・警察署・消防署のホームページからダウンロードした
- ☐ 廃止・廃業の理由を具体的に説明できるようにしている
- ☐ 賃貸借契約の解約予告のタイミングも並行して確認している
閉店準備全体の進め方は、飲食店を閉めるとき、何から始める?失敗しない閉店準備の7ステップ|費用・手続きも解説でも詳しく解説しています。個人事業主として営業していた場合は、税務署への届出も別途必要になりますので、飲食店の廃業、個人事業主が出す「3つの届出書」とはもあわせてご確認ください。スタッフを雇用している場合の解雇の考え方は、飲食店の閉店「解雇予告手当」と退職金の考え方で解説しています。
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よくある質問
Q. 深夜酒類提供飲食店営業の届出を出していたか忘れてしまいました。どう確認すればいいですか?
A. 開業時に警察署へ提出した届出書の控えが手元にあるか確認してください。見当たらない場合は、営業所を管轄する警察署の生活安全課に問い合わせると確認できます。
Q. もう続けられないかもしれないと感じています。届出はどのタイミングで出せばいいですか?
A. 実際に営業をやめた日(廃止日・廃業日)が起点になります。廃業を決めた時点で、書類の準備だけ先に進めておくと慌てずに済みます。
Q. 防火管理者の届出を忘れて閉店してしまったら、どうなりますか?
A. 罰則の有無や扱いは所轄の消防署によって案内が異なるため、忘れていたことに気づいた時点ですぐに管轄の消防署へ相談することをおすすめします。
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