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法人飲食店の「解散・清算」完全ガイド|流れと費用

閉店

四谷 義仁

筆者 四谷 義仁

不動産キャリア20年

飲食店専門の不動産会社「株式会社不動産スペース」代表。不動産キャリア20年。大阪・京都・兵庫エリアを中心に、店舗仲介・管理・閉店サポートから収益物件の売買まで手がける。これまで数多くのカフェ・居酒屋・ラーメン店などの開業支援を行い、実際の経営数値や現場課題をもとに"リアルな店舗経営の見える化"を発信中。現場の泥臭さも、数字のシビアさも知る「現実派不動産屋」

「このまま続けていいのか分からない」——法人(会社)で飲食店を経営している方がそう感じたとき、知っておきたいのは、会社の場合はお店を片付けるだけでは終わらないということです。法人の飲食店を閉めるには、法律で決められた「解散」と「清算」という2段階の手続きを踏む必要があります。

「解散」と「清算」は何が違うの?

「解散」とは、会社の活動をやめると決めることです。「清算」とは、残った財産をお金に換えて、借金や取引先への支払いを済ませ、最後に残ったお金を株主に分けるまでの後片付け作業のことです。株式会社は、原則としてこの両方の手続きを終えて初めて、正式に消滅したことになります。

手続きの流れを5つのステップで見る


株主総会で
解散を決議

解散・清算人
選任の登記

官報公告・
債権者への通知

財産の換価・
債務の弁済

清算結了の登記

まず株主総会で解散を決める特別決議を行い、解散と清算人(後片付けを担当する人)を決めて登記します。そのあと官報公告と債権者への通知を行い、財産を整理して借金を返し、最後に清算結了の登記をして手続きが完了します。

官報公告には「2ヶ月」の期間が必要

会社法という法律では、解散したら遅滞なく「取引先などの債権者は、一定期間内に名乗り出てください」という内容を、国の広報誌である「官報」に載せて知らせなければならないと定められています(会社法第499条)。知れている債権者には、個別にも連絡が必要です。しかも、名乗り出てもらう期間は2ヶ月以上と決まっているため、解散から清算結了まで最短でも2ヶ月はかかります。「潰れる前に早く畳んでしまいたい」と思っても、この期間だけは短縮できないので、資金繰りのスケジュールに組み込んでおきましょう。

登記にかかる費用の目安

登記の種類 登録免許税の目安
解散の登記 30,000円
清算人選任の登記 9,000円
清算結了の登記 2,000円

上記は登録免許税(国に納める登記の手数料)の目安で、法務局への申請時に必要です。司法書士に依頼する場合は、別途報酬がかかります。

税務署への届出も忘れずに

会社を解散したときは、税務署などに「異動届出書」という書類を提出します。また、清算が続く間の事業年度ごとに決算をして確定申告をする必要があり、申告期限はそれぞれの事業年度が終わった日の翌日から2ヶ月以内です。個人事業主の廃業とは提出する書類が異なるので、飲食店の廃業、個人事業主が出す「3つの届出書」とはで個人事業主の場合と比べておくと、違いがイメージしやすくなります。

財産の換価を早く進める方法として、厨房設備などをそのまま次の借り手に引き継ぐ「居抜き」での売却も選択肢のひとつです。詳しい流れは飲食店を閉店する前に読むべき完全ガイド|手続き・費用・スケジュールを徹底解説でも解説しています。

準備しておきたいことチェックリスト

  • ☐ 株主総会での解散決議(特別決議)の準備
  • ☐ 解散・清算人選任の登記申請
  • ☐ 官報公告の手配(2ヶ月の期間の確保)
  • ☐ 知れている債権者への個別の通知
  • ☐ 税務署・都道府県・市区町村への異動届出書の提出
  • ☐ 財産の換価(厨房設備などの処分・居抜き売却の検討)と債務の弁済スケジュール作成
  • ☐ 清算結了の登記申請

スタッフを雇用している場合は、解雇予告手当や退職金の準備も並行して進める必要があります。飲食店の閉店「解雇予告手当」と退職金の考え方もあわせてご確認ください。

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新しい出店先をお探しの飲食店様も、計画的な移転・閉店・居抜き売却を検討されている飲食店様も、大阪市の店舗物件に精通した株式会社不動産スペースにお任せください。

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よくある質問

Q. 解散から清算結了までどれくらいの期間がかかりますか?
A. 官報公告の期間だけで2ヶ月以上かかるため、通常は解散から清算結了まで数ヶ月程度を見ておく必要があります。

Q. もう限界かもしれないと思っていますが、解散の準備だけ先に進めることはできますか?
A. 可能です。株主総会の議事録づくりや必要書類の準備は、正式な解散日を決める前から進めておけます。

Q. 清算結了の登記をすれば、税金の手続きも全部終わりですか?
A. いいえ。清算結了の登記後も、税務署・都道府県税事務所・市区町村役場への異動届出書の提出が必要です。

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