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実家じまいはいつから?「生前整理」やることチェックリスト

相続・空家

四谷 義仁

筆者 四谷 義仁

不動産キャリア20年

飲食店専門の不動産会社「株式会社不動産スペース」代表。不動産キャリア20年。大阪・京都・兵庫エリアを中心に、店舗仲介・管理・閉店サポートから収益物件の売買まで手がける。これまで数多くのカフェ・居酒屋・ラーメン店などの開業支援を行い、実際の経営数値や現場課題をもとに"リアルな店舗経営の見える化"を発信中。現場の泥臭さも、数字のシビアさも知る「現実派不動産屋」

「実家をどうするか、そろそろ話し合わないと」——そう思いながら、何から手をつけていいか分からず先延ばしにしている方は少なくありません。結論から言うと、実家じまいは①家族で話し合う→②権利関係を確認する→③家財を整理する→④各種手続きを行う→⑤今後の使い方を決める、という順番で進めると迷いにくくなります。そして、この作業は親が元気なうちに前倒しで進める「生前整理」として始めるのが一番スムーズです。

「実家じまい」と「生前整理」の違い

「実家じまい」とは、実家を空き家のまま持ち続けるのをやめて、住む・貸す・売る・解体するなど今後の方針を決め、家財を片付けていく一連の作業のことです。一方「生前整理」は、まだ元気なうちに、自分や親の持ち物・財産・気持ちを整理しておくことを指します。似た言葉に「遺品整理」がありますが、こちらは亡くなった後に遺族が行うものです。生前整理を早めに進めておくと、実家じまいや将来の遺品整理がぐっと楽になります。

実家じまいを進める5つのステップ


家族で話し合う

権利関係・財産の確認

家財の整理

各種手続き

今後の方針を決める

まず①では、実家をどうしたいか、誰が管理するかを家族で共有します。②では、土地・建物の名義や権利証(登記識別情報)、預貯金口座、保険などを確認します。権利証が見当たらない場合でも、司法書士による本人確認などの方法で登記手続きは可能なため、慌てて探し回る必要はありません。③は家財道具や思い出の品の整理、④は住所変更や公共料金の解約といった事務手続き、⑤は空き家を売る・貸す・解体するかの方針決定です(この判断基準は空き家は「売る・貸す・解体」どれが正解?判断基準でも詳しく解説しています)。

「大病をきっかけに」では遅いこともある

実務で相続のご相談を受けていると、一番多いきっかけは「大病をした」タイミングです。10年前であれば、そこから動き出しても間に合う対策は少なくありませんでした。しかし近年は、遺言書の作成や生前贈与、不動産の名義整理など、実行してから効力が生じるまでに時間がかかる対策が増えています。相続対策は保険とよく似ていて、「必要だ」と感じた時にはもう遅い、ということが実際に起こり得ます。だからこそ、次のチェックリストのような準備は、できるだけ元気なうちから少しずつ進めておくことが大切です。

元気なうちに進めたい「生前整理」チェックリスト

「うちはまだ大丈夫」と思っていても、いざという時に何も分からず困るのはよくある話です。以下の項目を、親子で一緒に確認しておくと安心です。

  • ☐ 不動産の権利証(登記識別情報)の保管場所
  • ☐ 預貯金口座・証券口座の一覧
  • ☐ 保険証券の保管場所と契約内容
  • ☐ 借入金や保証人になっているものの有無
  • ☐ 誰が実家を引き継ぐか・使わない場合はどうするかの意向
  • ☐ エンディングノート・財産目録の作成
  • ☐ 遺言書を残すかどうかの検討

遺言書は法務局に預けられる

「うちは財産が少ないから遺言書なんて関係ない」と思う方もいますが、実は遺産分割協議でもめるのは、財産の少ない家庭の方が多いとも言われています。自分で書いた遺言書(自筆証書遺言書)は、法務局の「自筆証書遺言書保管制度」を使うと、1件3,900円で法務局に預けることができます。この制度を利用すれば、相続開始後に家庭裁判所で行う「検認」という手続きが不要になり、家族の負担を減らせます。書き方や様式に不安がある場合は、司法書士などの専門家に相談するとよいでしょう。

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よくある質問

Q1. 実家じまいはいつから始めればいいですか?
A1. 決まった時期はありませんが、親御さんが元気で話し合いに参加できるうちに始めるのが一番スムーズです。

Q2. 実家の権利証が見当たりません。どうすればいいですか?
A2. 権利証(登記識別情報)がなくても、司法書士による本人確認などの方法で登記手続きは可能です。まずは法務局や司法書士にご相談ください。

Q3. 生前整理と遺品整理、どちらを先にすべきですか?
A3. 生前整理は本人が元気なうちに行うもの、遺品整理は亡くなった後に遺族が行うものです。生前整理を進めておくほど、後の遺品整理が楽になります。

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