
町中華の倒産15年ぶり最多「後継者難」からみる閉店の判断
2026年1〜7月に全国で倒産した中華料理店は22件で、前年同期より69.2%増え、この15年間でもっとも多くなりました(東京商工リサーチ調べ、2026年8月22日発表)。原因の多くは、値上げが難しいなかでの物価高と、経営者の高齢化による「後継者難」です。大阪で「町中華」を営む経営者にとっても、他人事ではない数字です。
なぜ「町中華」がここまで苦しくなっているのか
理由は大きく2つあります。1つ目は、食用油や食肉、ラードなど仕入れ値の値上がりに加え、電気代・ガス代も上がっていることです。大手チェーンは大量に仕入れることで値上げ幅を抑えられますが、街の中華料理店は「わずかな値上げにも敏感な常連客」を相手にしているため、コストをそのまま価格に乗せづらいのが実情です(東京商工リサーチ調べ)。
2つ目が「後継者難」です。経営者の高齢化が進み、継ぐ人がいないまま店を続け、体力・気力ともに限界を迎えて倒産にいたるケースが目立ちます。実際、2025年の中華料理店の休業・廃業・解散は99件で、前年から47.7%増えました(同調べ)。倒産(=借金が返せなくなる状態)と違い、休廃業は「まだ返済には困っていないが、続ける見通しが立たず自主的に閉める」という選択です。この差はとても大切です。
ポイント:「倒産」は資金が尽きてからの結果ですが、「休廃業」は資金と体力が残っているうちの前向きな決断です。どちらを選べるかは、いつ動き始めるかで決まります。
「倒産」する前に「閉める」という選択肢
飲食店の経営が厳しくなったとき、多くの方は「もう少し頑張れば」と続けてしまいがちです。しかし、体力もお金も残っているうちに閉店や譲渡を決断できれば、厨房設備や内装をそのまま次の借り手に引き継ぐ「居抜き」での売却も可能になり、原状回復(借りたときの状態に戻す工事)の費用を抑えられます。逆に資金が底をついてからでは、居抜きでの好条件での引き継ぎ先を探す余裕もなくなってしまいます。中華料理店に限らず、大阪の繁華街や商店街で長く営業してきたお店ほど、一度「今、辞めるならどうなるか」を試算しておく価値があります。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 2026年1〜7月の中華料理店倒産件数 | 22件(前年同期比69.2%増) |
| 2025年の休業・廃業・解散件数 | 99件(前年比47.7%増) |
| 倒産理由「物価高」 | 5件(前年同期3件) |
| 倒産理由「人件費高騰」 | 4件(前年同期1件) |
(出典:東京商工リサーチ「TSRデータインサイト」2026年8月22日付)
出店を考えている飲食店経営者様にとっても、こうした閉店・譲渡案件が増えることは、居抜き物件の選択肢が広がるという意味を持ちます。良い立地・良い設備の居抜き物件は、内装費用を大きく抑えて出店できる大きなチャンスです。
テナント探し・戦略的な閉店のご相談はこちら
大阪での出店をご検討中の飲食店経営者様、採算や家賃の見直しから計画的な移転・閉店・居抜き売却を検討中の飲食店経営者様、どちらのご相談も株式会社不動産スペースまでお気軽にお問い合わせください。
TEL:06-6195-8209
よくある質問
Q. 倒産と休業・廃業はどう違うのですか?
A. 倒産は借金の返済が行き詰まった状態です。休業・廃業は返済に困る前に、経営者の判断で自主的に店を閉めることで、資金に余裕があるうちの選択といえます。
Q. 居抜きで店を譲渡すると、何のメリットがありますか?
A. 厨房設備や内装を残したまま引き継げるため、原状回復費用を抑えられ、次の借り手も初期費用を抑えて出店しやすくなります。
Q. 経営が厳しくなってから相談しても遅くないですか?
A. 早いほど選択肢は増えます。体力・資金が残っているうちに相談いただくほど、良い条件での居抜き売却や移転先探しがしやすくなります。
