
「価格交渉促進月間」大阪家主が管理会社を点検する4つの視点
「価格交渉促進月間」とは
毎年9月と3月は、国が中小企業への適正な価格転嫁を後押しする「価格交渉促進月間」です。2026年8月27日付で経済産業大臣名の周知文が日本賃貸住宅管理協会を通じて管理会社にも届き、9月下旬からは全国規模の調査も始まります。「管理会社に修繕や清掃をお願いしているけれど、業者さんにちゃんと正当な対価を払ってくれているのかな」——そう感じたことがあるオーナー様もいらっしゃるのではないでしょうか。結論から言うと、管理会社が外注先(清掃業者や設備業者)にどれだけ誠実に向き合っているかは、巡り巡ってオーナーの物件の維持管理の質にも関わってきます。
2021年9月から毎年9月と3月に実施されている国の取り組みで、2026年8月27日、経済産業大臣名で関係事業者団体に周知文(2026-0818中第13号)が出され、日本賃貸住宅管理協会は8月31日、会員の管理会社向けにこれを掲載しました。周知文には「中東情勢の変化による影響もあり、原材料価格・エネルギーコスト等が上昇しているなか、価格転嫁、取引適正化の重要性が一層増しています」とあります(中小企業庁発表)。9月下旬からは、受注側の中小企業30万社を対象に、主な発注先との価格交渉・価格転嫁の状況を尋ねるフォローアップ調査も始まります。
管理会社は「発注する側」でもある
賃貸管理会社は、清掃・設備点検・原状回復工事などをオーナーから引き受ける一方で、その一部を清掃会社や設備会社に外注する「発注者」の立場でもあります。2026年6月に経済産業省が公表した前回(2026年3月分)の調査では、不動産業・物品賃貸業という区分(賃貸管理業だけの数字ではありません)について、次のような結果が出ています。
| 立場 | 順位 | 価格転嫁率 |
|---|---|---|
| 発注者として(外注先への対応) | 19位 | 52.9% |
| 受注者として(元請け・オーナーからの対応) | 28位 | 41.0%(前回比8.0pt減) |
| 全業種平均(受注者) | ― | 54.2% |
出典:経済産業省「価格交渉促進月間(2026年3月)フォローアップ調査の結果」(2026年6月26日公表)
なぜオーナーにとって他人事ではないのか
今回の呼びかけは直接的には管理会社向けのニュースですが、オーナーの皆様にとっても他人事ではありません。もし管理会社が清掃業者や設備業者へのコスト上昇分をきちんと転嫁できていなければ、外注業者側の負担が増え、清掃の質が落ちたり、繁忙期に依頼を断られたりする形で、巡り巡って物件の見た目や設備トラブルへの対応の遅さに跳ね返ってくる可能性があります。逆に、日頃から外注先と適正に向き合っている管理会社ほど、いざというときに迅速に動いてもらいやすいとも言えます。
オーナーが確認したい4つのポイント
- ☐ 清掃・点検の頻度や仕上がりが、契約時と変わらず保たれているか
- ☐ 修繕や設備トラブルの依頼をした際、対応が遅れがちになっていないか
- ☐ 管理委託料の内訳(何にいくら使われているか)を説明してもらえるか
- ☐ 担当者が「外注先ともきちんと協議している」と具体的に答えられるか
清掃・修繕の
仕上がりを確認
対応スピードを
振り返る
委託料の内訳を
聞いてみる
気になれば
見直しを相談
以前お伝えした大手88%増・小規模39%、大阪家主が管理会社を点検すべき理由でも触れたとおり、管理会社の規模だけでは実力は測れません。今回の「価格交渉促進月間」は、ご自身の管理会社が外注先とどう向き合っているかを点検する、ひとつのきっかけとして活用していただければと思います。
相続で管理会社ごと物件を引き継いだ方へ
ご実家や親族の物件を相続し、それまでの管理会社との付き合いをそのまま引き継いでいるものの、「良い管理会社なのかどうか判断できない」という方も少なくありません。不動産の管理は専門知識が必要な分野です。一人で抱え込まず、地域の事情に詳しい不動産会社に一度相談してみることをおすすめします。
管理会社選び・相続した物件のご相談はこちら
管理会社との契約内容の確認や管理会社選び・見直しでお悩みのオーナー様はもちろん、ご実家や親族の家を相続したものの何から手をつければよいか分からないという方も、株式会社不動産スペースまでお気軽にお問い合わせください。
株式会社不動産スペース
よくある質問
Q1. 「価格交渉促進月間」は管理会社に何を求めているのですか?
A1. 発注者側に、外注先からの申し出を待たずに定期的な協議の場を設けることなどを求めています。管理会社は清掃・設備業者への発注者であると同時に、オーナーからの受注者でもあります。
Q2. うちの管理会社、大丈夫かなと不安になったら何を聞けばいいですか?
A2. 管理委託料の内訳や、外注先とどのくらいの頻度で単価を見直しているかを聞いてみるとよいでしょう。具体的に答えてもらえるかどうかが目安になります。
Q3. 管理会社を変えるべきか迷っています。
A3. すぐに変更を検討する前に、まずは現在の管理会社に日頃の対応について率直に確認してみることをおすすめします。それでも不安が残る場合は、他の管理会社と比較してみるのもひとつの方法です。
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