
管理会社の元社員が着服!大阪のオーナーが今すべき点検
国土交通省近畿地方整備局は2026年7月31日、大阪市阿倍野区に本社を置く近鉄住宅管理株式会社に対し、マンション管理適正化法にもとづく指示処分を行いました(国土交通省近畿地方整備局調べ)。「管理を任せている会社から届く毎月の収支報告、正直、細かい数字まではしっかり見ていない」――そう感じているオーナー様は多いのではないでしょうか。今回のニュースを、ご自身の賃貸経営を点検するきっかけにしていただければと思います。
何が起きたのか
同社が管理を受託していたマンション管理組合において、元従業員が組合の財産を着服し、組合に損害を与えていたことが分かりました。さらに同社は、対象月の収入・支出をまとめた書面に事実と異なる記載をして組合に交付し、事業年度終了後の管理事務報告でも事実と異なる報告をしていたと認定されています(国土交通省近畿地方整備局調べ)。国は同社に対し、再発防止策の徹底と、8月31日までの報告、その後1年間の半年ごとの実施状況報告を求めました。
今回のニュースは、分譲マンションの管理組合を対象とする「マンション管理適正化法」にもとづくもので、賃貸経営をされているオーナー様が管理会社と結ぶ「賃貸住宅管理業法」とは根拠となる法律が異なります。ただし、お金の管理と報告を第三者に任せるという構造は同じです。管理会社任せにしていると、こうした着服や虚偽報告に気づくまで時間がかかってしまうリスクは、賃貸経営でも他人事ではありません。
オーナーが今すぐできる3つの点検
- 毎月の家賃入金明細を、ご自身の通帳や口座の入金と実際に照らし合わせる習慣を持つ。年に一度は満室想定の家賃合計とご自身の実際の入金額にズレがないか確認する。
- 複数の部屋を管理会社に任せている場合、たまには1室だけでも入居者に直接家賃の状況を尋ねてみる。
- 契約している管理会社が過去に行政処分を受けていないか、国土交通省の「ネガティブ情報等検索サイト」で確認する。
オーナー様にとって一番の関心事は、賃料収入が途切れず安定して入ってくることです。管理会社が空室を埋めてくれるかどうかだけでなく、集めたお金を正しく報告してくれているかどうかも、資産を守るうえで同じくらい大切な視点だといえます。
実際、弊社がオーナー様の物件管理についてご相談をお受けする中でも、複数の管理会社とお付き合いされているオーナー様の物件で、家賃の着服が発覚したケースを見てきました。とくに営業(販売)力の強い管理会社ほど、契約を取ってくる社員が評価されやすい一方で、管理部門にお金の扱いに緩い担当者が紛れ込んでしまう可能性があります。「うちの管理会社は大手だから大丈夫」と思い込まず、営業力の強さと管理の丁寧さは別物だと考えて、日々の入金確認を続けることが資産を守る一番の近道です。
管理会社選び・相続した物件のご相談はこちら
管理会社との契約内容の確認や管理会社選び・見直しでお悩みのオーナー様はもちろん、ご実家や親族の家を相続したものの何から手をつければよいか分からないという方も、株式会社不動産スペースまでお気軽にお問い合わせください。
株式会社不動産スペース
TEL:06-6195-8209
よくある質問
Q. 管理会社に任せっぱなしで大丈夫か心配になってきました。何から確認すればいいですか?
A. まずは毎月の家賃入金明細とご自身の口座の入金額が一致しているか確認しましょう。次に、年に一度届く収支報告書の内容を細かくチェックする習慣をつけることをおすすめします。
Q. 管理会社が過去に行政処分を受けていないか、自分で調べる方法はありますか?
A. 国土交通省の「ネガティブ情報等検索サイト」で、宅地建物取引業者や管理業者に対する監督処分の情報を検索できます。
Q. 今回処分を受けた会社は分譲マンションの管理会社とのことですが、賃貸経営のオーナーにも関係ありますか?
A. 根拠となる法律(マンション管理適正化法)は賃貸住宅管理業法とは異なりますが、お金の管理を第三者に任せる構造は同じです。管理会社の報告を鵜呑みにせず、ご自身でも定期的に確認する習慣を持つことをおすすめします。
関連記事
- 飲食店の倒産が上半期最多473件に―大阪の家主が「次のテナント」を選ぶときに見るべきポイント
- 大阪の家賃、5年で18.8%増「上げられる家主」との差
- 給湯器補助金「予算消化36%」家主が今すべきこと
- 「障害者雇用ビジネス」規制へ、オーナーの注意点
