
マンション修繕費、借金頼み58%増 オーナーの確認点
マンションの大規模修繕のために組合や所有者がお金を借りるケースが急増し、2025年度の関連融資額は約406億円と、前年度より58%も増えました(住宅金融支援機構のデータをもとに日本経済新聞が2026年7月4日に報道)。「うちの物件の修繕積立金は、今の工事費用に見合った金額になっているだろうか」――そう感じている大家さん・オーナー様は、決して少なくないはずです。
大規模修繕とは何か、なぜお金が足りなくなるのか
大規模修繕とは、屋上の防水や外壁の塗り直しなど、10〜15年ごとに行う建物全体の大掛かりな工事のことです。多くのマンションでは、所有者が毎月「修繕積立金」を積み立てて、その工事費用に備えています。
ところが近年、塗料や防水材といった資材の価格が世界的に上がり、円安の影響で輸入資材はさらに割高になりました。加えて、工事を担う職人の人手不足と高齢化で人件費も上昇しています。この結果、1戸あたりの大規模修繕費用は2013年の約93万円から2025年には約150万円へと、12年でおよそ1.6倍に膨らみました(国土交通省の調査等をもとにした報道による)。積立金の値上げが追いつかず、工事のたびに数百万円単位の借り入れをする組合が増えているのです。
ポイント:修繕を先送りにすると、あとで一気に負担が重くなります。早めに積立金の水準を見直すことが、結果的に負担を軽くします。
オーナーにとって「賃料収入が途切れないこと」が一番の関心事
オーナーにとって最も大切なのは、入居者が途切れず、家賃収入が安定して入ってくることです。修繕を先送りにして外壁のひび割れや雨漏りを放置すれば、入居者の満足度が下がり、空室が増えたり家賃を下げざるを得なくなったりするリスクがあります。逆に、今のように大阪の地価・家賃相場が上昇している局面は、しっかり修繕して建物の価値を保ちながら、家賃そのものを今の相場に見直す好機でもあります。
ご自身の物件が区分所有マンションの一室であれば、まずは管理組合が定期的に長期修繕計画を見直し、今の資材価格に合わせた積立金水準を提案してくれているかを確認してみましょう。国土交通省も「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」を2024年6月に改定し、資材高騰を踏まえた目安を示しています。一棟マンションやアパートのオーナーであれば、管理会社が数年先を見据えた修繕提案をしてくれているか、一度点検してみる価値があります。
また、ご実家や親族から相続した物件をお持ちの方の中には、修繕積立金がどう決まっているのかよく分からない、何を確認すればよいのか分からないという方も多いと思います。無理に一人で抱え込まず、地域の事情に詳しい不動産会社に早めに相談することをおすすめします。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 2025年度の修繕関連融資額 | 約406億円(前年度比58%増) |
| 1戸あたり大規模修繕費用(2013年) | 約93万円 |
| 1戸あたり大規模修繕費用(2025年) | 約150万円(12年で約1.6倍) |
| 管理費・修繕積立金の値上がり幅(5年前比) | 2〜4割程度 |
(出典:住宅金融支援機構のデータをもとにした日本経済新聞2026年7月4日付報道、国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」令和6年6月改定)
管理会社選び・相続した物件のご相談はこちら
管理会社との契約内容の確認や管理会社選び・見直しでお悩みのオーナー様はもちろん、ご実家や親族の家を相続したものの何から手をつければよいか分からないという方も、株式会社不動産スペースまでお気軽にお問い合わせください。
TEL:06-6195-8209
よくある質問
Q. 修繕積立金が足りないと、どうなりますか?
A. 工事のたびに借り入れが必要になり、月々の返済分が積立金に上乗せされて、所有者の負担が増えることがあります。
Q. 一棟マンションのオーナーも同じ問題がありますか?
A. はい。区分所有のような管理組合はありませんが、オーナー自身が修繕計画と資金を用意する必要があり、資材高騰の影響は同じように受けます。
Q. 相続した物件の修繕状況が分からない場合はどうすればよいですか?
A. まずは管理会社や管理組合に長期修繕計画の有無を確認し、分からない点は早めに不動産会社に相談することをおすすめします。
