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大阪の貸家着工46%増、投資家が見るべき点

不動産投資

四谷 義仁

筆者 四谷 義仁

不動産キャリア20年

飲食店専門の不動産会社「株式会社不動産スペース」代表。不動産キャリア20年。大阪・京都・兵庫エリアを中心に、店舗仲介・管理・閉店サポートから収益物件の売買まで手がける。これまで数多くのカフェ・居酒屋・ラーメン店などの開業支援を行い、実際の経営数値や現場課題をもとに"リアルな店舗経営の見える化"を発信中。現場の泥臭さも、数字のシビアさも知る「現実派不動産屋」

大阪の貸家着工、全国平均の4倍以上のペース

「これから新築のアパートやマンションを買っても、ちゃんと入居者が埋まるのだろうか」と不安になっている方もいるのではないでしょうか。国土交通省の発表によると、2026年7月の全国の貸家(賃貸目的の住宅)着工戸数は3万164戸で、前年同月比10.0%増と4カ月連続で増加しました。なかでも大阪府は前年同月比46.3%増と全国平均を大きく上回るペースで、貸家の新規供給が急増しています(国土交通省調べ)。

国土交通省が2026年8月31日に発表した建築着工統計調査報告(2026年7月分)によると、全国の新設住宅着工戸数は6万6,439戸で前年同月比8.2%増、このうち貸家は3万164戸で同10.0%増でした(国土交通省調べ)。地域別に見ると、近畿圏(滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山)の総戸数は前年同月比17.3%増、貸家は同26.0%増と、全国平均より高い伸びを見せています。

地域 総戸数の前年同月比 貸家の前年同月比
全国 +8.2% +10.0%
近畿圏 +17.3% +26.0%
大阪府 +36.6% +46.3%

大阪府単体では、貸家の着工戸数が前年同月比46.3%増と、全国平均の4倍以上のペースで増えています(国土交通省調べ)。これは着工の「戸数」の統計であり、実際に建物が完成し入居者を募集するのは数カ月〜1年ほど先になりますが、今後、大阪府内で賃貸物件の新規供給が短期間に集中する可能性を示すデータといえます。

新築を検討する前に確認したい3つのポイント

供給が増えること自体は悪いことではありませんが、同じエリアに似たような間取り・家賃帯の新築物件が集中すると、入居者の奪い合いが起きやすくなります。


検討エリアの新築供給の動きを確認

周辺の同条件物件の家賃・空室状況を調査

供給が多い時期でも埋まる強みがあるか検討

新築投資・購入前チェックリスト

  • ☐ 検討しているエリアで、直近1〜2年に新築の賃貸物件がどれくらい供給されているか確認したか
  • ☐ 周辺の似た間取り・築年数の物件の家賃相場と空室期間を調べたか
  • ☐ 駅からの距離や設備など、新築でなくても選ばれる強みを整理したか
  • ☐ 供給が落ち着くまで数年、賃料が伸び悩む前提でも収支が成立するか試算したか

大阪中心部では中古マンションの価格動向にも変化が出ており、以前の記事「大阪中古マンション「ワニの口」7月縮小のカラクリ」でも取り上げたとおり、価格の伸びに一服感が見られるエリアもあります。新築だけでなく中古も含めて、エリアごとの需給バランスを見ながら判断することが大切です。

金利上昇局面と重なる点にも注意

貸家の供給が増える一方で、日銀の追加利上げによりアパートローンの金利も上昇局面にあります(日銀9月にも追加利上げ、アパートローン負担増の試算)。供給増で家賃が想定より伸び悩み、同時に返済負担が増えるという「二重のリスク」が重なる可能性もあるため、新築・中古を問わず、強気の家賃想定で収支計画を組まないことが重要です。

供給が増える局面ほど問われる「誰に任せるか」

筆者はサラリーマン時代、家賃査定を年間100棟以上手がけてきました。家賃査定というと「相場の家賃を算出するだけ」と思われがちですが、実際にはその相場家賃のままでは収支が合わないケースがほとんどです。そうした場合には、相場家賃を前提に、どのように部屋を割り付ければ満室にできるかという「部屋付け」の提案が欠かせません。

相場より高い家賃を取りたいというお気持ちは、オーナー様なら誰でも同じです。供給が増え、周辺に似たような物件が並ぶ局面ほど、単に相場データを眺めるだけでなく、一室ごとの間取りや設備をどう活かして埋めていくかという提案力が差になります。差がつくのは物件そのものよりも、その提案ができる相手に任せているかどうかだといえます。

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大阪エリアでの投資用物件の取得をご検討中の方、新築の供給が増えるエリアでの収支シミュレーションや、金利上昇局面での保有物件の見直しでお悩みの方は、株式会社不動産スペースまでお気軽にお問い合わせください。

TEL:06-6195-8209

お問い合わせフォームはこちら

よくある質問

Q1. 貸家の着工が増えているのに、今新築を買うのはやめた方がいいですか?
A1. 一律にやめる必要はありませんが、検討エリアの供給状況を確認し、周辺相場より強気な家賃想定を避けることが大切です。

Q2. なぜ大阪はこんなに貸家の着工が増えているのですか?
A2. 具体的な要因は個々の開発計画によりますが、地価や賃料水準への期待から、事業者による賃貸住宅の新規供給が活発になっていると考えられます(国土交通省調べ)。

Q3. 着工戸数が増えると、いつ頃から実際の物件が増えるのですか?
A3. 着工から完成・入居募集までは数カ月〜1年程度かかるのが一般的で、今後数カ月にわたって新規供給が続く可能性があります。

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