
新資格「賃貸住宅経営アドバイザー」大阪で始動
「賃貸住宅経営アドバイザー」とは何か
「管理会社に任せっぱなしで、本当にこのままでいいのだろうか」。そう感じているオーナー様は多いのではないでしょうか。筆者自身、2026年9月11日に大阪で開かれた新資格「賃貸住宅経営アドバイザー(PMアドバイザー)」のキックオフセミナーに参加してきました。公益財団法人日本賃貸住宅管理協会(日管協)が2026年9月から認定を開始したこの資格は、単なる物件管理ではなく、収益性を数字で読み解く「経営」の視点でオーナーを支える専門家を育てる制度で、これからの管理会社選びの新しい物差しになりそうです。
日管協によると、この資格は「不動産経営分析」の基本を理解できるようになる制度です。これまでの賃貸住宅管理は、入居者対応や設備の維持保全といった「管理」の実務が中心でした。しかし空室が増え、修繕費や建築コストも上がり続ける今、賃貸経営を続けるオーナー様には、収支を数字で把握し、リフォームや家賃設定の効果を根拠を持って判断する力がこれまで以上に求められています(日管協発表)。
セミナーで印象に残ったのは、次のような説明です。管理業界では「空室より満室にしておきましょう」といった理由だけでリフォームを勧めてしまうケースがよくあります。しかし理由があいまいなままだと、リフォームの内容も中途半端になり、費用に見合わない結果になりがちです。この資格が目指しているのは、「このリフォームをすれば家賃は○○円アップし、利回りで言うと○○%になります」と、数字の根拠を持って答えられる担当者を増やしていくことだといいます(セミナーでの説明より)。
資格の取得を通じて管理会社の担当者が身につけるとされる力は、主に3点です。リフォームなどの効果を数値化してオーナーに提案する力、空室対策やメンテナンスによる物件価値の向上を客観的に説明する力、そして金融・投資の知識を持つオーナーとも対等に話せる対応力です(日管協発表)。受講要件はなく、学習から試験まで完全オンラインで完結する制度のため、今後、多くの管理会社の担当者が取得していくとみられます。
オーナー様が今、管理会社に確認したい視点
この資格そのものを管理会社に求める必要はありませんが、「数字の根拠を持って提案してくれるかどうか」は、これから管理会社を見極める一つの視点になります。
リフォーム提案の数字の根拠を確認
空室対策の効果を客観的な数字で説明してもらう
家賃・管理手数料の妥当性を照らし合わせる
管理会社への確認チェックリスト
- ☐ リフォームや設備投資の提案時に、回収年数や収支への影響を数字で説明してもらえているか
- ☐ 空室対策の効果を「満室になりました」だけでなく、家賃・稼働率の推移で示してもらえているか
- ☐ 管理手数料の根拠(提供されているサービスの中身)を具体的に説明してもらえているか
- ☐ 相場や金利動向など、賃貸経営に関わる情報を定期的に共有してもらえているか
「なんとなく任せている」状態が続くと、家賃収入が減っていることに気づくのが遅れる場合があります。修繕費の高騰については、以前の記事「修繕費14年連続上昇、初の2.5万円台で大阪オーナーの備え」でも触れていますが、コストが上がる局面だからこそ、根拠を持った提案をしてくれる管理会社かどうかが、賃料収入の安定に直結します。
相続で物件を引き継いだ方こそ、数字で確認を
長年ご自身で賃貸経営をされてきたオーナー様だけでなく、ご実家や親族の物件を相続で急に引き継ぎ、不動産のことがよく分からないという方も少なくありません。そうした方こそ、管理会社から数字の根拠を示してもらいながら、一つずつ状況を把握していくことが安心につながります。一人で抱え込まず、早めに地域の事情に詳しい不動産会社に相談することをおすすめします。
管理会社選び・見直しのご相談はこちら
管理会社との契約内容の確認や管理会社選び・見直しでお悩みのオーナー様はもちろん、ご実家や親族の物件を相続したものの何から手をつければよいか分からないという方も、株式会社不動産スペースまでお気軽にお問い合わせください。
TEL:06-6195-8209
よくある質問
Q1. 賃貸住宅経営アドバイザーとはどんな資格ですか?
A1. 日管協が2026年9月から認定を始めた新資格で、オーナーに経営視点でサポートできる専門家を育成する制度です(日管協発表)。
Q2. うちの管理会社、大丈夫かなと不安なときはどうすればいいですか?
A2. まずはリフォームや空室対策の提案に、数字の根拠が示されているかを振り返ってみるとよいでしょう。不安な場合はセカンドオピニオンとして他社に相談するのも一つの方法です。
Q3. 資格を持つ担当者がいない管理会社はよくないのですか?
A3. 資格の有無だけで判断する必要はありません。数字に基づいた提案や説明をしてもらえているかどうかを、実際のやり取りの中で確認することが大切です。
