
家賃保証、要配慮者も一般賃貸に拡大―大阪オーナー要点検
「要配慮者」向け家賃保証が一般賃貸にも拡大
家賃保証大手のジェイリースは2026年7月、高齢者・障がい者・ひとり親・外国人といった「住宅確保要配慮者」向けの家賃保証プランの対象を、これまでのセーフティネット登録住宅に加えて、新設の「居住サポート住宅」と一般の賃貸住宅にも広げました(ジェイリース発表)。「空室はイヤだけど、あまり知らない属性の方を受け入れるのはちょっと不安…」と感じているオーナー様もいらっしゃるのではないでしょうか。この動きは、物件選びの間口を広げる材料になります。
背景にある「改正住宅セーフティネット法」
2025年10月1日、「改正住宅セーフティネット法」が施行されました(国土交通省)。柱は、NPOなどの居住支援法人が安否確認や福祉サービスへのつなぎまで行う「居住サポート住宅」という新しい住宅類型の創設です。あわせて、家賃債務保証(入居者が家賃を払えなくなった時に保証会社が立て替える仕組み)の充実や、入居者が亡くなった際の残された家財(残置物)の処理を簡単にする仕組みも整えられました。
これを受けて、ジェイリースは要配慮者向けプランの対象を次のように広げています。
家賃債務保証プランの対象住宅(ジェイリースの例)
| 対象住宅 | 改定前 | 2026年7月改定後 |
|---|---|---|
| セーフティネット登録住宅 | ○ | ○ |
| 居住サポート住宅(新設) | - | ○ |
| 一般の賃貸住宅 | - | ○ |
これまでは、要配慮者向けの家賃保証を使うには物件をセーフティネット住宅として登録する必要がありましたが、今後は登録していない普通の賃貸住宅でも、こうした保証プランを使って要配慮者を受け入れやすくなります。
大阪府・大阪市の取り組み
大阪府は「大阪府居住安定確保計画」(令和3年12月策定)に基づき、高齢者・障がい者・低額所得者・子育て世帯・外国人などの住宅確保要配慮者を支援する体制づくりを進めています(大阪府)。大阪市・東大阪市などでもセーフティネット住宅の登録制度や、居住支援法人による相談窓口が設けられています。今回の家賃保証プランの拡大は、こうした自治体の取り組みと合わせて活用できる選択肢の一つです。
オーナー様が管理会社に確認したいこと
今回の発表は、直接には家賃保証会社や国の制度に関するニュースですが、オーナー様にとっても他人事ではありません。ご自分の管理会社が、こうした新しい仕組みをきちんと把握し、空室対策の選択肢として提案してくれているか、一度確認してみるとよいでしょう。
制度の存在を知る
管理会社に自物件で使えるか確認
保証範囲・免責事項を比較
管理会社への確認チェックリスト
- ☐ 要配慮者向けの家賃保証プランについて説明を受けたことがあるか
- ☐ 自分の物件がセーフティネット住宅として登録されているか、その必要があるか
- ☐ 保証会社が変わっても入居中の契約は保証され続けるか
- ☐ 入居者が亡くなった場合の残置物処理について、契約書に記載があるか
家賃滞納のリスクを見極める視点については、以前の記事「家賃滞納リスクは「入居後6カ月」でわかる?大阪発の新視点」もあわせてご覧ください。空室対策の別の切り口として、「生活保護「特例加算」10月拡充、大阪の家主が知るべき空室対策」もご参考になります。
なお、親や祖父母の物件を相続で急に引き継ぎ、「入居者の属性なんて正直よく分からない」という方もいらっしゃると思います。そうした場合は一人で抱え込まず、まずは管理会社や地域の不動産会社に、自分の物件でどんな制度が使えるかを聞いてみることをおすすめします。
まとめ
要配慮者向けの家賃保証プランが一般の賃貸住宅にも広がったことで、オーナー様の入居者選びの間口は確実に広がっています。今の管理会社がこうした制度変化に対応できているか、この機会に一度点検してみてはいかがでしょうか。
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よくある質問
Q1. 要配慮者向けの家賃保証プランを使うと、オーナーの負担は増えますか?
A. 保証会社が家賃債務を保証する仕組みのため、オーナー様が直接負担するものではありません。プランの詳細や保証料の負担者は契約によって異なるため、管理会社にご確認ください。
Q2. 自分の物件をセーフティネット住宅として登録しないと、要配慮者を受け入れられませんか?
A. 今回の改定により、登録していない一般の賃貸住宅でも要配慮者向けの保証プランを利用できるケースが出てきました。管理会社に自物件で使えるか確認してみましょう。
Q3. 相続した物件をどう管理すればいいか正直分かりません。何から始めればいいですか?
A. まずは管理会社や地域の不動産会社に物件の状況を相談し、入居者の受け入れ方針や保証制度について説明を受けることから始めるとよいでしょう。
