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飲食店の決済手数料、10年で倍増2.94%に

飲食経営

四谷 義仁

筆者 四谷 義仁

不動産キャリア20年

飲食店専門の不動産会社「株式会社不動産スペース」代表。不動産キャリア20年。大阪・京都・兵庫エリアを中心に、店舗仲介・管理・閉店サポートから収益物件の売買まで手がける。これまで数多くのカフェ・居酒屋・ラーメン店などの開業支援を行い、実際の経営数値や現場課題をもとに"リアルな店舗経営の見える化"を発信中。現場の泥臭さも、数字のシビアさも知る「現実派不動産屋」

なぜ飲食店だけ手数料負担が重くなったのか

「キャッシュレスにしたら売上は増えた気がするのに、なぜか手元にお金が残らない」。そう感じている大阪の飲食店経営者様は多いのではないでしょうか。帝国データバンクの調査によると、飲食店が売上高に対して支払う「決済手数料」の負担割合は、2014年度の1.54%から2024年度には2.94%へとほぼ倍増しました(帝国データバンク調べ)。値上げや人件費だけでなく、実はこの「見えにくいコスト」も、お店の利益をじわじわ圧迫しています。

帝国データバンクが小売業約8千社の財務データを分析した調査(2026年4月17日発表)によると、小売業全体の「支払手数料」(売上高に占める決済手数料などの割合)は2024年度に平均2.04%となり、2014年度の1.41%から10年間で45%増加しました。このうち飲食店は2014年度の1.54%から2024年度には2.94%まで上昇し、ほぼ倍増しています(帝国データバンク調べ)。2025年度は速報値ながら小売業全体で2.07%と、過去最高水準で推移しています。

背景にあるのはQRコード決済の急速な普及です。導入時は「初期費用・手数料無料」をうたうサービスが多かったものの、近年は手数料が有料化されました。飲食店はもともと数百円〜千円台の少額決済が中心で、現金なら手数料はゼロだったところが、キャッシュレス払いへの置き換えによって「2〜3%」の手数料が恒常的にかかるようになったことが、負担増の主な要因です(帝国データバンク調べ)。

手数料の負担、今からできる3つの見直し


決済手段ごとの手数料率を洗い出す

売上規模に合ったプランへ切り替え・交渉

少額決済は現金も選べる案内を検討

決済手数料の点検チェックリスト

  • ☐ クレジット・QRコード決済それぞれの手数料率を最新の契約書で確認したか
  • ☐ 入金サイクル(手数料だけでなく資金繰りにも影響)を把握しているか
  • ☐ デリバリープラットフォームの手数料と、店内決済の手数料を分けて管理しているか
  • ☐ 少額決済のお客様に、現金払いも選べることを案内できているか

決済手数料は、原価や人件費のように目に見えて上がるコストではないため見落とされがちですが、客単価が低い業態ほど利益率への影響は大きくなります。原価・人件費と合わせて、決済手数料も「毎月のコスト」として管理する視点を持つことが大切です。値上げや原価防衛の取り組みについては、以前の記事「9月値上げ4923品目、大阪の飲食店に必要な「原価防衛」術」もあわせてご覧ください。

手数料負担が重いなら、店舗そのものの見直しも選択肢に

決済手数料に加え、最低賃金の引き上げ(大阪の最低賃金「1,231円」に正式決定、10月までの備え)や食材費の高騰が重なり、利益率がじわじわ削られている店舗も少なくありません。目に見えにくいコストが積み重なって採算が厳しくなってきたと感じる場合は、値上げや手数料の見直しだけで抱え込まず、移転や居抜きでの承継といった「攻めの閉店」も選択肢に入れて、早めに採算ラインを見極めることをおすすめします。

テナント探し・戦略的な閉店のご相談はこちら

大阪での出店をご検討中の飲食店経営者様、決済手数料や原価・家賃の見直しから計画的な移転・閉店・居抜き売却を検討中の飲食店経営者様、どちらのご相談も株式会社不動産スペースまでお気軽にお問い合わせください。

TEL:06-6195-8209

お問い合わせフォームはこちら

よくある質問

Q1. うちの店、キャッシュレス決済をやめた方がいいのでしょうか?
A1. やめる必要はありません。現金派のお客様には現金も案内しつつ、手数料率の見直しや交渉を行うのが現実的です。

Q2. 飲食店の決済手数料はなぜ小売業の中でも高いのですか?
A2. 少額決済が中心で、もともと現金比率が高かった業態のため、キャッシュレス化による手数料負担の増加率が大きく出やすいためです(帝国データバンク調べ)。

Q3. 決済手数料は今後も上がり続けますか?
A3. 2025年度は速報値で小売業全体2.07%と過去最高水準が続いており、しばらくは高止まりする可能性があります(帝国データバンク調べ)。

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