
9月値上げ4923品目、大阪の飲食店に必要な「原価防衛」術
9月は前年の3倍、10月も高水準の値上げが続く
「またか…」と、仕入れ伝票を見るたびにため息をついている大阪の飲食店経営者は多いのではないでしょうか。2026年9月の食品値上げは4,923品目にのぼり、今年最も大きな値上げラッシュとなりました。10月も3,000品目を超える見通しで、値上げの波はまだ続きます(帝国データバンク調べ)。原価が上がり続けるいま、メニュー価格と仕入れ先を計画的に見直すことが、お店を守る一番の近道です。
帝国データバンクが2026年8月31日に発表した調査によると、主要な食品メーカー195社による2026年9月の飲食料品の値上げは4,923品目でした。これは前年同月(1,467品目)のおよそ3倍にあたり、単月としては2023年4月(5,404品目)に次ぐ、ここ数年で最も多い水準です(帝国データバンク調べ)。10月も3,033品目の値上げが見込まれており、2026年の値上げ品目数は累計で2万品目を超える見通しです(同調べ)。原因は原材料の値上がりだけでなく、中東情勢の悪化による原油高、人件費や物流費の上昇、円安など、いくつもの要因が重なっていることにあります。
- 調味料:1,959品目(しょうゆ・マヨネーズ・食酢類など)
- 加工食品:1,848品目(冷凍食品・チルド食品など、3か月連続で1,000品目超)
- 酒類・飲料:466品目
- 乳製品:278品目(前年同月比で倍増)
原価防衛の4ステップ
値上げのたびに慌てて対応するのではなく、次のような流れで定期的に見直す仕組みを作っておくと安心です。
仕入れ値の変動を毎月チェック
原価率の高いメニューを洗い出す
価格改定・レシピ見直し
厳しければ移転・閉店も選択肢に
とくに④は「そこまでする必要はない」と感じるかもしれませんが、原価と家賃を払い続けた末に体力を消耗してから動くよりも、採算ラインを冷静に見極めて早めに次の一手(移転・居抜きでの引き継ぎなど)を検討したほうが、結果的に手元に残るお金は多くなるケースもあります。大阪の最低賃金1,231円への引き上げ(大阪労働局公表)も重なり、原価と人件費のダブルパンチが続く今、採算の見直しは先延ばしにしないほうがよいでしょう。
今月中に確認したいチェックリスト
- ☐ 主要な仕入れ品目(調味料・冷凍食品・飲料)の値上げ幅を確認したか
- ☐ メニューごとの原価率を最新の仕入れ値で計算し直したか
- ☐ 値上げ幅が大きい品目は、代替の仕入れ先や規格変更を検討したか
- ☐ 原価率が高いメニューの価格改定・提供中止を検討したか
- ☐ 現在の家賃・人件費を含めた損益分岐点を把握しているか
大阪市内は家賃・人件費とも全国平均より高い傾向があり、原価上昇の影響を受けやすい地域です。仕入れ値の管理を怠ると、気づかないうちに薄利、あるいは赤字のメニューを出し続けることになりかねません。
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よくある質問
Q. なぜ2026年9月は値上げがこんなに多いのですか?
A. 中東情勢の悪化による原油高に加え、人件費・物流費の上昇や円安が重なったためです(帝国データバンク調べ)。
Q. うちの店、原価が上がってるのに値上げしていいのか迷います。
A. 原価率の高いメニューから優先的に見直すのが基本です。全品を一律値上げするより、影響の大きい品目に絞ると値上げの理由を伝えやすくなります。
Q. 10月以降も値上げは続きますか?
A. 帝国データバンクの調査では10月に3,033品目の値上げが見込まれており、2026年後半も断続的に続くとみられます。
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