
電気・ガス補助は8月がピーク オーナーの共用部コスト対策
電気・ガス代の国の補助、8月使用分がピークに
国による電気・ガス料金の補助が2026年8月使用分でピークを迎え、9月使用分を最後にいったん終了する見通しです(経済産業省発表)。共用部の電気代は管理費・共益費として物件のコストに直結するため、いま一度、ご自身の管理会社が共用部のコスト管理をしっかり行ってくれているか確認しておきたいタイミングです。
経済産業省は2026年6月12日、電気・都市ガス料金への支援策を2026年7〜9月使用分を対象に実施すると発表しました。標準的なご家庭(電気260kWh、都市ガス30㎥使用)の場合、7月・9月使用分は電気で月910円、ガスで月420円の値引きですが、8月使用分だけは電気が月1,170円、ガスが月540円と、支援額がもっとも大きくなります(経済産業省調べ)。9月使用分(10月請求分)でこの支援はいったん終わる予定で、その後の延長は今のところ決まっていません。
| 使用月 | 電気・低圧(260kWh想定) | 電気・高圧(1kWhあたり/キュービクル等) | 都市ガス(30㎥想定) |
|---|---|---|---|
| 2026年7月使用分 | 910円 | 1.8円 | 420円 |
| 2026年8月使用分 | 1,170円 | 2.3円 | 540円 |
| 2026年9月使用分 | 910円 | 1.8円 | 420円 |
(経済産業省調べ。水道・下水道料金は今回の支援の対象外)
共用部の電気代は管理費に直結する
この発表は電力・ガス会社向けの制度ですが、賃貸物件のオーナーにとっても他人事ではありません。マンションやアパートのエントランス照明、エレベーター、共用部の給水ポンプなどにかかる電気代は、管理費・共益費(入居者から毎月集めて建物の維持に使うお金のこと)に含まれているのが一般的だからです。補助がなくなれば、10月以降はこの共用部の電気代が再びじわじわと上がっていくことになります。
キュービクル物件・水道代の扱い:一般的な戸建てや小規模なアパートは「低圧」契約ですが、自前のキュービクル(高圧で受けた電気を建物内で使える電圧に下げる設備)を備えた大型マンションや複合ビルは「高圧」契約になっているケースが多く、こちらも支援の対象です。ただし値引き額は低圧の半分程度です。大規模工場などが契約する「特別高圧」は対象外です。また、水道代はそもそもこの支援の対象に入っておらず、電気・都市ガスのみが対象です。親メーター・子メーターのどちらで検針していてもこの点は変わりません(経済産業省調べ)。
チェックポイント:ご自身の管理会社が共用部の電気契約を定期的に見直してくれているかどうかを確認しましょう。電力会社の切り替えや共用灯のLED化、高圧契約のビルであれば契約プランそのものの比較検討だけで、年間数十万円のコスト削減につながった事例もあります。
管理費の額は物件の収益、つまりオーナーの手元に残るお金に直結します。値上がりのたびに管理費を引き上げて入居者に転嫁するだけでなく、まずはコスト自体を見直す提案をしてくれる管理会社かどうかは、良い管理会社を見分ける一つの目安になります。テナントに飲食店が入っている物件では、電気・ガス代はテナント側の経営を左右する大きな固定費でもあります。大阪市内の10坪程度の居酒屋を例にした光熱費の内訳は、弊社ブログの飲食店の光熱費っていくら?10坪居酒屋の気になる電気・ガス・水道代で解説していますので、テナントの資金繰りを考えるときの参考にしてください。
相続したばかりの物件は、まず管理会社や不動産会社に相談を
また、実家や親から相続した物件を持つオーナーの中には、管理費の中身がそもそもどうなっているのか把握できていない方も少なくありません。相続をきっかけに物件を引き継いだばかりで何から手をつければよいかわからない場合も、一人で抱え込まず、早めに管理会社や地域の事情に詳しい不動産会社に相談することをおすすめします。
管理会社選び・相続した物件のご相談はこちら
管理会社との契約内容の確認や管理会社選び・見直しでお悩みのオーナー様はもちろん、ご実家や親族の家を相続したものの何から手をつければよいか分からないという方も、株式会社不動産スペースまでお気軽にお問い合わせください。
株式会社不動産スペース TEL:06-6195-8209
よくある質問
Q1. 電気・ガスの補助はいつまで続きますか?
A. 2026年7〜9月使用分までが対象で、9月使用分(10月請求分)を最後に終了する予定です(経済産業省調べ、2026年8月時点)。延長の有無は今後の発表を確認する必要があります。
Q2. 補助が終わると管理費や家賃は上がりますか?
A. 補助がなくなれば共用部の電気代が上がりやすくなりますが、管理会社が電力契約や設備を見直すことで上昇を抑えられる場合があります。
Q3. 相続した物件の管理費が適正かどうか、どう確認すればよいですか?
A. 管理会社に共用部のコスト内訳を尋ね、電力契約の見直し状況などを確認するとよいでしょう。判断が難しい場合は地域の不動産会社に相談するのも一つの方法です。
Q4. 自前のキュービクルがある物件や、水道代も補助の対象になりますか?
A. キュービクルを備えた高圧契約の物件も対象ですが、値引き額は低圧契約の半分程度です。水道代はそもそも対象外で、電気・都市ガスのみが支援の対象です(経済産業省調べ)。
