
大阪の飲食店「2026年サバイバル戦略」最低賃金1,231円・倒産473件からわかること
大阪府の最低賃金は1,231円になる見込み
国の目安通りなら、大阪府の最低賃金は2026年10月ごろに、現在の1,177円から54円上がって1,231円になる見込みです(厚生労働省・中央最低賃金審議会発表)。同じタイミングで、2026年上半期(1〜6月)の飲食店倒産は473件と、上半期としては過去最多を更新しました(帝国データバンク調べ)。人件費と原材料費の負担が重なる今、大阪の飲食店とその家主は、どう動けばよいのでしょうか。
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最低賃金は「Aランク54円」が目安
中央最低賃金審議会は2026年7月28日、2026年度(令和8年度)の最低賃金の引き上げ目安を公表しました。大阪を含む東京・神奈川・愛知など6都府県は「Aランク」で、目安は54円。今の大阪府最低賃金1,177円に当てはめると1,231円になります(厚生労働省発表)。詳しくは以前の記事「最低賃金2026年度は大阪1,231円へ?目安55円上げで大阪の飲食店を守る「居抜き」出店術」もご覧ください。
これはあくまで国の目安です。最終的な金額は大阪地方最低賃金審議会が決め、例年通りなら10月ごろに実際に適用される見込みです。アルバイト・パートを多く抱える飲食店にとって、人件費の負担増は避けられません。
倒産は上半期として過去最多の473件
帝国データバンクの調査では、2026年上半期の飲食店倒産は473件で、上半期としては過去最多、4年連続の増加です(帝国データバンク調べ)。業態別では、居酒屋を中心とする「酒場・ビヤホール」が125件と最も多く、原材料費や光熱費の高騰、人件費の増加についていけない店が増えていることがうかがえます。詳しくは以前の記事「飲食店の倒産が上半期最多473件に―大阪の家主が「次のテナント」を選ぶときに見るべきポイント」もご覧ください。
| 指標 | これまで | 直近の見込み・実績 |
|---|---|---|
| 大阪府最低賃金(Aランク目安) | 1,177円(現行) | 1,231円(2026年10月ごろ、+54円) |
| 飲食店倒産件数(上半期・全国) | 458件(2025年上半期) | 473件(2026年上半期、過去最多) |
| 内装工事費の目安(1坪あたり) | スケルトン30万〜50万円超 | 居抜き15万〜30万円 |
家主が本当に見るべきは「次の借り主の実力」
テナントが撤退する理由は、人件費や物価高という業界全体の構造的な要因であることが多く、必ずしも物件や立地のせいではありません。むしろ地価・家賃相場が上がっている局面では、退去は「家賃を今の相場に見直す好機」にもなり得ます。
次の借り主選びで本当に見るべきなのは、前のテナントが辞めた理由そのものよりも、今の人件費・原材料費の環境でも家賃を払い続けられるだけの資金力と事業計画を、新しい借り主が持っているかどうかです。
前のテナントの厨房設備や内装をそのまま引き継げる「居抜き」なら、開業側の初期費用はスケルトン(内装だけの状態)の半分程度で済むケースが多いとされています。家主にとっても、原状回復にかかる時間と費用を抑えられるため、家賃が途切れる期間を短くできるメリットがあります。ただし、前のテナントと火力や換気能力といった設備の仕様が異なると、引き継いだあとにトラブルになることもあるため、設備の適合性は必ず確認しましょう。
また、飲食店を呼び込めるかどうかは、実は物件側のガス容量や電気容量にも左右されます。立地の良い物件ならテナント側が設備投資を負担してでも入居しますが、そうでない場合は家主側の設備投資が入居の決め手になることもあります。
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よくある質問
Q1. 大阪の最低賃金はいつから1,231円になりますか?
A. 2026年7月28日に国が示した目安(Aランク+54円)通りなら10月ごろですが、最終決定は大阪地方最低賃金審議会の答申を待つ必要があります。
Q2. 飲食店の倒産が増えているのは大阪だけですか?
A. いいえ、全国集計で2026年上半期の飲食店倒産473件は過去最多です(帝国データバンク調べ)。人件費・原材料費の高騰が主な要因とされています。
Q3. 居抜き物件は本当に費用を抑えられますか?
A. 一般的に、内装・厨房設備の工事費はスケルトン物件の半分程度で済むケースが多いとされています。ただし前のテナントの設備との相性は必ず確認しましょう。
参考
令和8年度地域別最低賃金額改定の目安について|厚生労働省
最低賃金の全国平均1176円に 26年度目安、55円引き上げ|日本経済新聞
「飲食店」の倒産動向(2026年上半期)|株式会社帝国データバンク
