
飲食店の売上は掛け算で作る!客単価×席数×回転数×日数
「売上の見込みなんて、どうやって立てるの? 当てずっぽうで書いたら、すぐバレそう」。会社員から飲食店を始める方が、最初にぶつかる壁です。結論から言うと、飲食店の売上は、4つの数字を掛け算するだけで作れます。客単価(1人あたりの支払額)×席数×回転数(1つの席が1日に何回入れ替わるか)×営業日数です。この回では、その作り方を、電卓1つで追えるように説明します。
売上は、4つの数字の掛け算
まず式を文章で書きます。
1日の売上 = 客単価 × 席数 × 回転数
月の売上 = 1日の売上 × 1か月の営業日数
客単価
席数
回転数
営業日数
月の売上
| 数字 | 意味(日常の言葉で) | 決め方の入口 |
|---|---|---|
| 客単価 | お客さん1人が、1回で払う金額 | 看板メニューの値段+飲み物1杯 |
| 席数 | 同時に座れる人数 | 図面の広さから決まる |
| 回転数 | 1つの席が1日に何回入れ替わるか | 昼と夜に分けて考える |
| 営業日数 | 1か月に店を開ける日 | 定休日を引いて数える |
回転数は「席が何回、人で埋まるか」
回転数がいちばん見積もりにくい数字です。たとえば20席の店で、昼に延べ20人来れば、回転数は1.0回です。夜に延べ16人なら、16÷20で0.8回です。「割る」だけで出せます。
ここで注意したいのは、満席の状態を、毎日続く前提にしないことです。席が埋まるのは、ピーク(昼のいちばん混む時間など)のほんの短い間です。「席が空いている時間のほうが長い」のが、ふつうの姿です。
Aさんの売上を作ってみる(架空の例です)
この講座の連続ケースです。以下は説明用の架空の例で、業界の相場や基準ではありません。Aさんは、大阪市内で10坪・20席の食堂を開きます。月25日営業で、昼と夜の2部制とします。
| 時間帯 | 客単価 | 席数 | 回転数 | 営業日数 | 月の売上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 昼 | 1,000円 | 20席 | 1.0回 | 25日 | 50万円 |
| 夜 | 3,500円 | 20席 | 0.8回 | 25日 | 140万円 |
| 合計 | 190万円 |
計算の中身は、次のとおりです。昼は1,000円×20席×1.0回×25日=500,000円です。夜は3,500円×20席×0.8回×25日=1,400,000円です。足して190万円です。
「甘い見積もり」になりやすい点
売上の見積もりが甘くなるのは、たいてい次の3つです。
- ☐ 開店したその日から、満席が続く前提にしていないか
- ☐ 雨の日や月曜日など、お客さんが少ない日を入れているか
- ☐ 客単価を、「高く売りたい金額」ではなく、「お客さんが実際に払う金額」で置いているか
人気店の数字をそのまま借りるのも危険です。立地も席数も違えば、回転数は変わります。自分の席数と、自分の客単価で、一度掛け算してみることが大切です。
大阪で置くときの一言
大阪市内では、ミナミやキタの繁華街は夜の回転数が上がりやすい一方、家賃も高くなりがちです。オフィス街は昼の客数が見込める反面、土日の売上は落ちるのが一般的です。同じ席数でも、エリアで昼と夜の比重が変わります。10坪クラスの小さな店の収支のイメージは、大阪市内10坪・家賃15万円カフェのリアルな収支モデルも参考になります。
今日のワーク
- 開きたい店の席数と、昼・夜それぞれの客単価を、仮で決める
- 昼と夜の回転数を、「ちょっと控えめ」に置く(迷ったら、昼は0.8回、夜は0.6回から)
- 掛け算して、月の売上を出す
- ☐ 客単価を昼と夜で分けて決めた
- ☐ 回転数を控えめに置いた
- ☐ 月の売上を電卓で出した
- ☐ 公庫の「売上高等の計算方法について」を一度開いた
次回予告
次回は、190万円の売上から「引くもの」を考えます。材料費(原価)、人件費、家賃を引くと、手元にいくら残るのか。Aさんの利益33万円を、一緒に作ります。
ここまでで書けるようになった項目
| 項目 | 状況 |
|---|---|
| 全体の見取り図 | 第1回でわかった |
| 売上高(月) | 掛け算で作れるようになった |
| 原価・経費・利益 | 次回学ぶ |
| 必要な資金、動機、略歴など | これから順に学ぶ |
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大阪で飲食店の開業をご検討中の方は、株式会社不動産スペースまでお気軽にお問い合わせください。物件を探す前の資金計画やエリア選びの段階からのご相談も承っております。「この席数・この客単価で、どのくらいの広さの物件が合うのか」といった整理にも対応します。
TEL:06-6195-8209
よくある質問
Q. 回転数は、どうやって決めればいいですか。
A. 昼と夜に分け、「延べ何人来るか÷席数」で考えます。経験がないうちは、控えめに置き、足りなければ見直すのが安全です。
Q. 「売上を大きく書いたほうが融資に有利」って本当ですか。
A. 大きく書けば有利、とは言えません。根拠のない数字は説明で崩れやすいため、掛け算の中身を言える数字にしてください。
Q. 席数が多いほど、売上は増えますか。
A. 席が多くても、埋まらなければ売上は増えません。家賃や人件費も増えるので、客単価と回転数から席数を逆算する考え方が大切です。
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参考
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