
大阪中心部の中古マンション「売値と成約値」の差が2,397万円に拡大!ワニの口が示す投資の注意点
大阪中心部で売出価格と成約価格の差が2,397万円に拡大
2026年6月、大阪市中心6区(北区・中央区・西区・浪速区・天王寺区・福島区)の中古マンションは、売り出し価格が平均8,350万円だったのに対し、実際に成約した価格は平均5,953万円にとどまりました。その差はおよそ2,397万円で、これまでで最も大きく開いています(近畿圏不動産流通機構=近畿レインズ調べ、ダイヤモンド不動産研究所まとめ)。
売り出し価格と実際の成約価格の差がだんだん開いていく様子を、業界では「ワニの口」と呼びます。口を開けたワニのグラフの形に似ていることからついた呼び名です。かみ砕いて言えば、売り手が「このくらいで売りたい」と考える強気な値段と、買い手が実際に払う現実的な値段が、じわじわと離れていっている状態のことです。
エリアによって、この差の大きさはまったく違います。2026年6月のデータを比べると、次のようになります。
| エリア | 成約価格 | 売出価格 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 大阪市中心6区 | 5,953万円 | 8,350万円 | 2,397万円(売出が上回る) |
| 大阪市18区(中心6区を除く) | 3,183万円 | 2,798万円 | 385万円(成約が上回る) |
| 大阪府北部(豊中・吹田・高槻市など) | 3,557万円 | 3,153万円 | 404万円(成約が上回る) |
| 大阪府東部(東大阪・枚方市など) | 2,303万円 | 2,246万円 | 57万円(成約が上回る) |
ここで比べている「売出価格」と「成約価格」は、同じ部屋を追いかけて「いくらで出して、いくらで売れたか」を見た数字ではありません。売出価格は、その月に新しく売り出された物件の平均価格。成約価格は、その月に実際に契約が決まった物件(多くは数か月前から売りに出ていた物件)の平均価格です。集計している物件そのものが違うため、条件の良い物件から先に決まりやすい月には、成約価格の平均が、その月の新規売出価格の平均を上回ることもあります。個々の物件で買い手が売り出し価格より高い金額を提示しているわけではない点にご注意ください。
中心部の人気エリアでは、売り手が希望する価格と、実際に買い手がつく価格の開きが大きくなっています。つまり、表面的な「売り出し価格」だけを見て「このエリアは高い」と判断すると、実際の相場感とズレてしまう可能性があるということです。一方、中心部の外側にあたる大阪市18区や北部エリアでは、逆に成約価格が売り出し価格を上回る場面も出てきています。中心部の価格上昇についていけない実需層(実際に住むために買う人たち)が、周辺エリアに流れ込んでいる可能性があります。
なお、大阪市中心6区では、成約した物件の平均築年数が1か月で20.01年から23.00年に上昇しました(近畿レインズ調べ)。これは、築浅で立地の良い物件が品薄になり、やや古い物件にまで買い手がついていることを示しています。
- 「大阪の中心部は人気だから」という理由だけで物件を選ぶと割高になるリスクがある
- 中心から少し離れたエリアは実需の需要が底堅く、価格が安定しやすい
- 売り出し価格だけでなく、実際の成約価格の水準を必ず確認する
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よくある質問
Q. 「ワニの口」とはどういう意味ですか?
A. 売り出し価格と実際の成約価格の差がだんだん開いていく状態を、グラフの形からこう呼びます。
Q. 大阪の中古マンションは今、買い時ですか?
A. エリアによって状況が大きく異なるため、売り出し価格だけでなく実際の成約価格の水準を確認することが重要です。
Q. 中心部より周辺エリアの方が投資に向いていますか?
A. 一概には言えませんが、周辺エリアは実需の需要が底堅く、売り出し価格に近い金額で取引が成立しやすい傾向があります。
