
大阪オフィス空室率3.07%へ上昇でも賃料は坪13,326円で底堅い理由―オーナーが管理会社に聞くべき質問
空室率は6カ月ぶり上昇、それでも賃料は最高値を更新
三鬼商事の調査によると、2026年6月の大阪市中心部のオフィスビル空室率は3.07%と、前月から0.03ポイント上昇し6カ月ぶりに悪化しました(三鬼商事調べ、2026年7月9日発表)。一方で平均賃料は1坪あたり13,326円と、前月より87円上昇しています。「空室が増えたら家賃も下がってしまうのでは」と不安になるオーナー様は多いのではないでしょうか。今回はこのデータから、オーナーの皆様が自分の管理会社との付き合い方を見直すヒントをお伝えします。
新大阪の空室率急上昇は「一時的な要因」
今回の空室率上昇を地区別に見ると、新大阪地区が0.72ポイントという最も大きな上昇幅を記録しました。これは、システム開発会社のSky社が新大阪駅近くのビルから梅田のビルへ本社を移転したことによる解約が主な要因です(日本経済新聞報道)。つまり新大阪エリア全体の実力が落ちたわけではなく、特定の1社の移転という一時的な出来事が数字を押し上げた形です。
| 指標 | 2026年5月 | 2026年6月 |
|---|---|---|
| 大阪市中心部オフィス空室率 | 3.04% | 3.07% |
| 新大阪地区の空室率上昇幅 | ― | +0.72ポイント |
| 平均賃料(1坪あたり) | 13,239円 | 13,326円 |
(出典:三鬼商事調べ、2026年7月9日発表分をもとに作成)
オーナーが今、管理会社に確認すべきこと
今回の三鬼商事の調査結果は、本来はオフィスビルを扱う不動産会社向けのニュースですが、賃貸物件をお持ちのオーナーの皆様にとっても他人事ではありません。空室率という数字だけを見て一喜一憂するのではなく、なぜ空室が増えたのか、それが一時的な理由なのか、それとも構造的な理由なのかを、ご自分の管理会社がきちんと説明してくれているか、この機会に確認してみるとよいでしょう。
- 退去理由を掘り下げるより、今の相場に合わせて家賃を見直す好機ととらえる
- 「前のテナントがなぜ辞めたか」より「今の物価高でも家賃を払い続けられる資金力・事業計画があるか」を見極める
- 滞納が続くテナントの居座り対策として、居抜きでの引き継ぎも選択肢に入れる
家賃滞納が続くテナントほど、原状回復(部屋や店を借りる前の状態に戻すこと)の費用がかさむために解約を渋り、居座ってしまうことがあります。こうした場合、設備をそのまま次のテナントに引き継ぐ「居抜き」を活用すれば、家賃が途切れる期間を抑えられます。ただし引き継ぎ時には、設備の仕様が新しいテナントの業態と合っているかを必ず確認しましょう。
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よくある質問
Q1. オフィスの空室率が上がると、家賃も下がってしまいますか?
A1. 必ずしも連動しません。2026年6月の大阪では空室率が上がった一方で、平均賃料は前月より上昇しました(三鬼商事調べ)。
Q2. 一部エリアだけ空室率が急上昇した場合、心配すべきですか?
A2. 特定の企業の移転など一時的な理由であれば、エリア全体の実力を過度に心配する必要はありません。理由を管理会社に確認しましょう。
Q3. 管理会社の対応が十分かどうか、オーナーはどう見極めればよいですか?
A3. 空室が生まれた理由や今後の募集戦略を、数字とあわせて具体的に説明してくれるかどうかが、ひとつの目安になります。
