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公庫融資の流れ!面談で聞かれる質問と答え方

四谷 義仁

筆者 四谷 義仁

不動産キャリア20年

飲食店専門の不動産会社「株式会社不動産スペース」代表。不動産キャリア20年。大阪・京都・兵庫エリアを中心に、店舗仲介・管理・閉店サポートから収益物件の売買まで手がける。これまで数多くのカフェ・居酒屋・ラーメン店などの開業支援を行い、実際の経営数値や現場課題をもとに"リアルな店舗経営の見える化"を発信中。現場の泥臭さも、数字のシビアさも知る「現実派不動産屋」

「面談で何を聞かれるのか分からなくて、申し込むのが怖い」。公庫の融資を考える会社員の方が、よく口にする不安です。結論から言うと、公庫の融資は「相談→申込み→面談→審査→融資」の順で進むのが一般的な形で、面談で聞かれることの大半は、この講座でここまで作ってきた数字の「理由」です。会社員から食堂を始めるAさん(架空)の例で、質問と答えの組み立てを見ていきます。細かい手順は窓口や時期で変わるため、最新は公庫で確認してください。

この講座の位置づけ: 創業計画書の第8欄「必要な資金と調達方法」のうち、調達(借りる)側の流れを見る回です(第17回)。開業までの流れでいうと、物件の申込み・契約より前に、計画書を持って相談しておく段階です(契約のお金は融資を充てにできない点は、第6回で見ました)。

前回は飲食店の運転資金は何か月分?売上5割でもつ月数で計算です。全体の見取り図は公庫の創業計画書、数字が苦手でも書ける順番にあります。

全体の流れ

①
相談
→
②
申込み(計画書などを出す)
→
③
面談
→
④
審査
→
⑤
融資
  • 日本政策金融公庫(公庫)の創業向けの書式には、創業計画書のほか、借入申込書などがあります。インターネットで申し込む場合、借入申込書は提出不要・押印も不要とされています(日本政策金融公庫「各種書式ダウンロード(国民生活事業)」)。
  • これから創業を考えている方の電話相談は、事業資金相談ダイヤル(0120-154-505、平日9時〜19時)で受け付けています(同ページ)。
  • 面談の日程、審査にかかる期間、必要書類の一覧は、時期や支店で変わります。二次情報では「申込みから結果まで2週間前後」とする例もありますが、幅があるため、公庫の窓口で確認してください。
  • 融資の限度額、利率、返済期間は変更されることがあります。「新規開業・スタートアップ支援資金」などの最新の条件は、公庫の公式ページで確認してください。

面談は「計画書の数字の理由」を聞かれる場

面談は、本人が出席して、計画書の内容を説明する場として行われる例が多いと、複数の二次情報にあります(所要時間は30分〜1時間程度とする例が多い)。聞かれやすいことは、動機、売上の根拠、資金の使い道、自己資金の出どころ、借入の状況などです。

私の経験では、計画書の数字は書けていても、「なぜその数字なのか」を口で説明できず、止まってしまう方がいます。税理士や行政書士に事業計画を作ってもらったのに、融資が通らなかった方もおられます。計画書の中身は整っていても、ご本人が内容を話せず、計画と話しぶりが一致していない。私にはそう見えました。だからこそ、この講座は「自分で数字を作る」ところから始めています。そこで、これまでの回と対応させて、質問と答えの組み立てを表にします。Aさんの答えは説明用の架空の例で、そのまま使う文面ではありません。

聞かれやすいこと使う回Aさんの答えの組み立て(架空)
なぜ飲食店を始めるのですか第12回きっかけ・なぜ飲食店か・なぜ今かの3つの問いで、自分の経験から話す
飲食の経験がない中で、運営できますか第13回前職(営業10年・後輩の指導)でやってきたことを、仕入れ・接客・人の管理にどうつなげるかを事実で話す
売上190万円の根拠は第2・15回昼は1,000円×20席×1.0回転×25日=50万円、夜は3,500円×20席×0.8回転×25日=140万円。回転数を控えめに置いた理由も話す
売上が伸びなかったらどうしますか第16回売上が5割の月が続くと運転資金は4か月でなくなると自分で計算してあり、そのときの動き方(固定費を下げる等)を決めている
家賃18万円は払えますか第3・4回売上190万円に対して約9.5%。家賃が4万円上がると利益は4万円減ることも把握している
資金の内訳は第5・7回設備730万円+運転310万円=1,040万円。内装400万円は項目に分け、複数社の見積書で比べた
自己資金はいくら、どう貯めましたか第5回340万円。通帳で貯めた経緯が分かるよう用意する(説明できることが大事)
他に借入はありますか第14回住宅ローン1,800万円、自動車ローン60万円、年間返済は合計120万円。隠さず、残高と年間返済額で話す
許可や届出は大丈夫ですか第8・9回営業許可は工事前に事前相談、消防は使用開始の7日前までに届出(大阪市)
人は何人、どう集めますか第10回人件費55万円は最低賃金で約446時間分。募集は許可申請より前に始める
お客さんはどう集めますか第11回月900人(昼500人・夜400人)に直し、Googleの登録とSNSの両方を用意

公庫が本人について見る点として、公庫の窓口の方から「自己資金・経験・社会的信用の3点」と伺ったことがあります(1つ欠けても、他で補えれば検討される、というお話でした)。これは制度の公式な基準ではなく、私が窓口で聞いた話です。

面談の前に準備するもの

  • ☐ 創業計画書(第1回から作ってきた9欄の下書き)
  • ☐ 自己資金の元になった通帳の記録(貯めた経緯が説明できること)
  • ☐ 内装や厨房機器の見積書(複数社のもの)
  • ☐ 物件の資料(募集図面、決まっていれば契約予定の内容)
  • ☐ 本人確認書類
  • ☐ 他の借入の返済状況が分かるもの
  • ☐ 営業許可・消防などで、事前相談した内容のメモ

※書類の正式な一覧は、公庫の窓口やページで確認してください。

「通りそうにない」と感じたとき

数字を作り込んでも、運転資金が足りない、自己資金が少ない、という場合があります。その場合の動き方は、後の回(制度融資との違い、自己資金が少ないとき)で見ていきます。まずは、面談の前に窓口へ相談して、足りない点を教えてもらうことも一つの方法です。

大阪では、公庫のほかに、大阪府・大阪市の制度融資や、商工会議所の創業相談もあります(違いは第19回で扱います)。

今日のワーク

  1. 上の表の質問を、1つずつ声に出して答えてみる(1問30秒)
  2. 答えに詰まった質問に印をつけ、元になる回を読み直す
  3. 公庫の事業資金相談ダイヤル、または最寄りの支店で、相談の予約方法を確認する
  • ☐ 表の質問に、数字と理由を添えて答えられた
  • ☐ 詰まった質問を読み直した
  • ☐ 公庫への相談方法を確認した

次回予告

次回は、第5欄の「取引先・取引関係等」に向けて、仕入れ業者の選び方と、支払条件の書き方を見ていきます。

ここまでで書けるようになった欄

項目状況
全体の見取り図、売上、利益、家賃、資金第1〜5回でできた
契約・内装・許可・消防・従業員・集客第6〜11回で順番がつかめた
第1欄 創業の動機、第2欄 略歴、第7欄 借入第12〜14回で書けるようになった
業態と席数、運転資金の検算第15・16回でできた
公庫の融資の流れと、面談の準備今回、数字を理由つきで説明する準備ができた

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大阪で飲食店の開業をご検討中の方、居抜き・スケルトンの貸店舗をお探しの方は、株式会社不動産スペースまでお気軽にお問い合わせください。「面談の前に、家賃や資金計画の数字を見てほしい」「この物件で計画が成り立つか、数字を持って相談したい」といったご相談にも対応します。物件を探す前の資金計画やエリア選びの段階からのご相談も承っております。

TEL:06-6195-8209

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よくある質問

Q. 面談は、代理の人が出てもいいですか?
A. 二次情報では、本人の出席が前提とする例が多くあります。取り扱いは窓口で変わるため、予約のときに確認してください。

Q. 「面談で落とされたらどうしよう」と、緊張して眠れません。
A. 面談は、数字の理由を確かめる場とされます。表の質問に自分の言葉で答える練習をしておけば、準備になります。

Q. 融資の結果が出るまで、物件は押さえておけますか?
A. 結果の時期は案件で変わります。契約のお金は公庫を充てにできないため、手付の扱いも含め、先に不動産会社へ相談してください(第6回参照)。

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参考

※Aさんの数字・答え方は説明用の架空の例で、そのまま使う文面ではありません。融資の流れ、審査期間、条件は変更されることがあり、最新情報は公庫でご確認ください。融資が必ず受けられるわけではありません。