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【空室対策】高齢者の入居拒否49.2%の実態と、家主が今すぐ始めるべき3つの対策

不動産管理

四谷 義仁

筆者 四谷 義仁

不動産キャリア20年

飲食店専門の不動産会社「株式会社不動産スペース」代表。不動産キャリア20年。大阪・京都・兵庫エリアを中心に、店舗仲介・管理・閉店サポートから収益物件の売買まで手がける。これまで数多くのカフェ・居酒屋・ラーメン店などの開業支援を行い、実際の経営数値や現場課題をもとに"リアルな店舗経営の見える化"を発信中。現場の泥臭さも、数字のシビアさも知る「現実派不動産屋」

直近1年で約半数の管理会社が高齢者の入居を断った経験あり

直近1年間で、高齢を理由に入居希望者を断ったことがある賃貸住宅の管理会社は49.2%にのぼり、その判断の8割以上が「オーナーの意向」によるものだったことが、不動産情報サービス大手アットホーム株式会社の調査でわかりました(アットホーム調べ、2026年6月発表)。

「高齢者はできれば避けたい」という本音

「高齢の方の入居はできれば避けたい」と感じている家主さんは、実は少なくないのではないでしょうか。今回の調査では、そうした本音が数字として裏付けられました。

管理会社に聞いたところ、直近1年間で高齢を理由に入居を断ったケースが「あった」と答えたのは49.2%。そして、誰の意向で断ったかを尋ねると、8割以上が「オーナーの意向」(オーナーと管理会社両方の意向を含む)によるものでした(アットホーム調べ)。つまり、管理会社よりも、家主さん自身の判断で高齢者の入居をためらっているケースが多いということです。

管理会社が心配していること

  • 孤独死(誰にも看取られずに亡くなり、しばらく発見されない状態):84.0%が課題視
  • 事故物件化(亡くなったことで次の入居者が決まりにくくなること)
  • 残された荷物(残置物)の片付けの手間

一方で、こうした不安に備える「見守りサービス」の存在を知っている管理会社は90.1%もいるのに、実際に導入している物件があるのはわずか19.5%にとどまりました。「条件が合えば導入したい」と答えた管理会社は49.1%にのぼり、費用面などがネックになっている実態が浮かびます(アットホーム調べ)。

高齢者の側に聞くと、実際に入居を断られた経験がある人は10.7%です。また48.6%は「今の家から住み替えたくない」と答えており、その理由の多くは引っ越し費用の負担でした。つまり、一度入居した高齢者は、長く住み続けてくれる可能性が高い入居者でもあるのです。

オーナーが今、確認すべきこと


高齢者向けの空室対策、具体的に何をすればいいか

高齢者の入居をためらう最大の理由は「孤独死」でした。裏を返せば、この不安さえ解消できれば、高齢者は貴重な入居者候補になります。空室対策として、具体的には以下のような方法があります。

  • 見守りサービスの導入:センサーなどで安否確認ができるサービスです。管理会社の90.1%が存在を知っているものの、実際の導入は19.5%にとどまっています(アットホーム調べ)。
  • 孤独死保険(家財保険の特約)への加入:万が一のときの原状回復費用や家賃損失を補償する保険です。入居者側の負担で加入できる商品もあります。
  • 残置物処理に関する契約の整備:国土交通省と法務省が2021年6月に策定した「残置物の処理等に関するモデル契約条項」を活用し、入居時に荷物の扱いをあらかじめ取り決めておく方法です。相続人が不明な場合でも、円滑に契約解除・残置物処理を進められます。
  • 家賃保証会社の活用:連帯保証人が用意しにくい高齢者でも、保証会社を通せば入居のハードルを下げられます。

これらの対策は、管理会社側は把握していても、費用負担の交渉が難しく提案しづらいケースが多いのが実情です(アットホーム調べ)。空室対策として高齢者需要を取り込みたい家主さんは、まずご自分の管理会社に、これらの対策の導入状況を尋ねてみることから始めてみてはいかがでしょうか。

今回の調査は管理会社向けに行われたものですが、「オーナーの意向」が入居を断る主な理由になっているというデータですので、他人事ではありません。ご自分の管理会社が、見守りサービスや孤独死に備える保険について、これまで提案してくれたことがあったか、一度振り返ってみるとよいでしょう。

家主さんにとって一番大事なのは、空室を作らず、家賃収入が途切れないことです。日本全体で高齢化が進んでおり、大阪のような大都市でも今後、高齢の入居希望者は増えていくとみられます。単純に「高齢者お断り」としてしまうと、入居者の候補を自ら狭めてしまうことにもなりかねません。

調査結果まとめ

項目 割合
高齢を理由に入居を断った経験がある管理会社 49.2%
うち「オーナーの意向」による判断 8割以上
単身高齢者の受け入れで「孤独死」を課題と感じる管理会社 84.0%
見守りサービスの認知/実際の導入 認知90.1%/導入19.5%
入居を断られた経験がある高齢者 10.7%

(出典:アットホーム株式会社「高齢者の賃貸居住に関する調査」2026年6月18日発表)

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ご自分の管理会社が高齢者対応や空室対策についてきちんと提案してくれているか不安な方、管理会社との契約内容の確認や見直しをご検討中の家主様は、株式会社不動産スペースまでお気軽にお問い合わせください。

株式会社不動産スペース TEL:06-6195-8209

よくある質問

Q1. 高齢者の入居を断ることは法律上問題ないのですか?
A1. 個別の入居審査自体は家主・管理会社の判断に委ねられていますが、国は高齢者の入居を拒まない住宅の登録制度(セーフティネット住宅)を推進しています。まずは見守りサービスなど具体的な対策の検討をおすすめします。

Q2. 見守りサービスを導入するとオーナーの負担は増えますか?
A2. サービス内容によって費用負担は異なります。管理会社によっては入居者側の負担で導入できるプランもあるため、まずは管理会社に相談してみましょう。

Q3. 大阪でも高齢化の影響はありますか?
A3. 大阪も全国的な高齢化の流れと無縁ではなく、都市部の賃貸物件でも高齢の入居希望者は今後増えていくとみられます。

参考

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