
近畿の中古マンション、成約4か月連続減でも価格12か月連続上昇ー区分投資家が見落としがちな「出口」の変化
成約件数は4か月連続減、でも価格は12か月連続上昇という「ねじれ」
近畿圏の中古マンションは、2026年5月、成約件数が前の年より7.8%減って4か月連続の減少となった一方、㎡(平方メートル)あたりの価格は9.0%増え、4か月連続で上がり続けています(近畿レインズ調べ)。「売れる数」は減っているのに「値段」は上がり続けるというねじれが、いま近畿の中古マンション市場で起きています。
2026年5月 近畿圏 中古マンション市場の数字
近畿レインズとは、国が指定した、不動産の取引情報をとりまとめる公的な組織です。不動産会社どうしが物件情報をやり取りするために使っていて、毎月の成約状況がここに集まります。2026年5月の主なデータは次の通りです。
| 項目 | 2026年5月の実績 | 前年同月比 |
|---|---|---|
| 成約件数 | 1,554件 | 7.8%減(4か月連続減) |
| 成約㎡単価 | 48.72万円/㎡ | 9.0%増(4か月連続増) |
| 成約価格(平均) | 3,349万円 | 11.9%増(12か月連続増) |
区分マンション投資家が見落としがちな「出口」のリスク
サラリーマンとして働きながら区分マンション(マンションの一部屋だけを所有する投資スタイル)に投資している方にとって、この数字は「今は高く売れる」というだけの明るい話には見えません。むしろ注目したいのは、成約件数が減っているという部分です。これは、買いたい人と売りたい人の間で「この値段なら買う」という折り合いがつきにくくなっている、というサインとも読めます。
不動産投資には、物件を買って家賃収入を得る場面だけでなく、いつか売って現金化する「出口」の場面があります。この出口で、思ったより時間がかかったり、想定より安い値段でしか売れなかったりすると、老後資金や次の投資に回すお金の計画が狂ってしまいます。価格が上がっているからと安心せず、「実際に売れるまでどれくらいの期間がかかりそうか」も合わせて考えておくことが大切です。
オーナーとして次の入居者を選ぶ視点
物件のオーナーという立場で見ると、今のように価格が上がっている局面では、これまで借りてくれていたテナントや入居者が入れ替わることは、必ずしも悪いことではありません。家賃を今の相場に合わせて見直す良い機会にもなります。
- 前の入居者が退去した理由そのものよりも、今の入居希望者の資金力を重視する
- 物価や金利が上がった今の環境でも、家賃をきちんと払い続けられるか確認する
- 価格上昇局面は、家賃を相場に見直す好機と捉える
次の入居者を選ぶときは、前の入居者が退去した理由そのものよりも、今の物価や金利の環境でも家賃をきちんと払い続けられるだけの資金力があるかどうかを見極めることが、収入を安定させる一番の近道です。
区分マンションの出口戦略や売却タイミングでお悩みの投資家様、次の入居者選びや家賃の見直しでお悩みのオーナー様、どちらのご相談も株式会社不動産スペースまでお気軽にお問い合わせください。
TEL:06-6195-8209
よくある質問
Q. 近畿レインズとは何ですか?
A. 国土交通大臣から指定を受けた、近畿地方の不動産取引情報をまとめる公的な組織です。不動産会社同士が物件情報を共有するために使われています。
Q. 成約件数が減っているのに価格が上がっているのはなぜですか?
A. 買い手がつく値段まで売り手が値下げしきれず、条件が折り合った一部の取引だけが高値で成立しているためと考えられます。
Q. 区分マンション投資で「出口」を意識するとは具体的にどうすることですか?
A. 購入時から将来売る時の相場や、売却までにかかりそうな期間を見積もっておき、資金計画に余裕を持たせることです。
参考
※近畿レインズの統計は毎月更新されます。最新の詳細な数値は近畿レインズの公式ページでご確認ください。
