
大東建託が3期連続最高益でも建設受注は4.4%減!サラリーマン投資家が見直すべき「新築神話」
業界最大手も「建てる仕事」は減少中
アパート建築・賃貸管理で国内最大手の大東建託が、2026年3月期の決算で純利益990億円(前期比5.5%増)を発表し、3期連続で過去最高益を更新しました(大東建託決算発表)。ところが肝心の「アパートを建てる」仕事の受注額は5,705億円で、前期より4.4%減っています(同社決算資料)。会社が儲かっている理由が"建てること"ではなくなってきている、という点に、これから不動産投資を考えるサラリーマンの方は注目してください。
何が発表されたのか
大東建託の2026年3月期の連結決算は、売上高1兆9,847億円(前期比7.7%増)、営業利益1,352億円(同13.8%増)、経常利益1,391億円(同7.5%増)、純利益990億円(同5.5%増)と、いずれも過去最高を更新しました(大東建託決算発表)。一方で、本業であるアパートなどの建築工事の受注額は5,705億円にとどまり、前期比で4.4%の減少です。会社側は、建築費の値上がりや、入居者を集めやすいエリアかどうかを見極めて営業エリアを絞り込んだことが影響したと説明しています(大東建託決算発表)。
| 項目 | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 1兆9,847億円 | +7.7% |
| 営業利益 | 1,352億円 | +13.8% |
| 経常利益 | 1,391億円 | +7.5% |
| 純利益 | 990億円 | +5.5% |
| 建設受注高 | 5,705億円 | ▲4.4% |
なぜ「建てる仕事」が減っても最高益なのか
利益を支えたのは、すでに管理しているアパートから毎月の家賃・管理料を受け取り続ける「賃貸管理事業」(一度契約が決まれば継続的に収入が入る、いわば"貯金箱"のような事業)と、新しく立ち上げた不動産開発事業でした。つまり、新築をどんどん増やすのではなく、すでに持っている物件をしっかり管理して収益を積み上げる方向へ、会社の稼ぎ方そのものが変わってきているのです。
サラリーマン投資家への教訓
これまで「土地があるなら新築アパートを建てましょう」という提案を受けたことがある方も多いのではないでしょうか。しかし今回の決算が示すのは、建築費の値上がりで新築の投資効率(かけたお金に対してどれだけ利益が出るかという割合)が下がってきており、業界最大手ですら新築中心の営業を見直しているという実態です。
- 「新築か中古か」だけで判断せず、駅からの距離や周辺の家賃相場を重視する
- 管理会社がしっかり入居者を集めてくれるかどうかを見極める
- すでに新築アパートをお持ちの方も、家賃設定や修繕計画が今の建築費・物価の水準に合っているか点検する
よくある質問
Q. 大東建託の決算が個人の不動産投資にどう関係するのですか?
A. 業界最大手の受注減は、新築アパート投資の採算が全国的に厳しくなっている一つの目安として参考になります。
Q. 新築より中古アパートの方が今は有利ですか?
A. 一概には言えません。建築費が高い今は中古も選択肢になりますが、立地や管理状態の見極めが重要です。
Q. アパートの「賃貸管理事業」とはどんな仕組みですか?
A. 建てたアパートの入居者募集や家賃回収を任せ、毎月継続して収入を得られるようにする事業のことです。
