
飲食店の閉店手段「居抜き・M&A・転貸」を比較
(2026年9月26日更新)
「閉店=赤字で終わり」とは限りません。原状回復に100万円、家賃の空白期間、次の借主が決まらない不安…「どうせ潰れるなら、少しでも損を減らしたい」と感じている飲食店オーナー様も多いのではないでしょうか。実は、閉店時にただ退去するのではなく、資産を活かして損を減らして手放す方法があります。この記事では、閉店時に検討すべき3つの手法「居抜き・M&A・転貸」の違いと注意点、そして物件オーナー側にもメリットがある理由をわかりやすくご紹介します。
選択肢はこの3つ
| 方法 | 渡すもの | 売却金額の目安 | 期間の目安 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| 居抜き | 内装・設備 | 数十万〜数百万円 | 1〜2ヶ月 | 早く撤退したい方 |
| M&A | 店舗+従業員・ノウハウ等 | 数百万〜数千万円 | 3ヶ月〜 | 事業を残したい方 |
| 転貸 | 店舗をそのまま又貸し | 基本なし | 数週間〜 | 契約途中で抜けたい方 |
1. 居抜き売却|手早く・損失を減らして撤退
厨房機器・内装をそのまま引き継いでもらう方法です。原状回復工事を回避しつつ、設備を資産として売却できます。ある調査では、都内10〜30坪クラスの造作譲渡(居抜き売却)で50万円〜300万円程度という目安も示されています(東京のデータのため、大阪では相場が異なりますが参考にはなります。フードコネクション調べ、2026年8月更新)。
- 原状回復費(数十万〜100万円程度)を削減
- 設備・内装の売却益が得られる
- 営業ギリギリまで稼働できる
- 内装の状態によっては買い手が見つからないことも
- 売却価格は設備の価値ベース(事業価値は含まれない)
原状回復の見積もりを取る際に確認しておきたいポイントは、以前の記事店舗の原状回復見積もり「スケルトン戻し」の落とし穴とはで詳しく解説しています。
2. M&A|お店の「中身」ごと引き継ぐ
ブランド・スタッフ・営業権など「お店ごと譲渡」する方法です。黒字店舗やファンの多いお店は高額で売却できることもあります。営業権(のれん。お店の信用やブランド力といった、目に見えない価値のことです)の評価額は、一般的に営業利益の2〜5年分が目安とされています(M&A仲介各社の解説記事より)。成約までの期間は、早いケースで3ヶ月程度からが目安です。
- ブランドや仕組みも評価対象になる
- 店を残したまま次に引き継げる
- 借入や契約の引き継ぎも可能
- 交渉〜契約完了まで時間がかかる(3ヶ月〜)
- 財務資料・開示資料などの準備が必要
- 買い手が限られる可能性もある
3. 転貸(サブリース)|契約期間途中の「つなぎ」手段
物件を第三者に貸すことで、契約期間内に撤退する方法です。
- 家賃負担を軽減できる
- 募集〜内装撤去の手間を減らせる
- オーナーの承諾が必須
- 賃貸人としての責任は元の借主(自分)に残る
- 設備の譲渡益は得にくい
こんな勘違い、していませんか?
- 「うちは赤字だから売れない」→ 居抜きなら設備に価値がつく可能性があります
- 「原状回復しなきゃ出られない」→ 居抜きや転貸なら工事不要のケースもあります
- 「M&Aって大企業の話でしょ?」→ 個人店舗の事例も多数増えています
【実例】30席のイタリアンを居抜き売却したAさん(大阪市)
開業7年、体調の問題で閉店を決意。原状回復費100万円がかかる予定でしたが、設備付きで180万円で売却が成立しました。実質プラスで撤退でき、次のオーナーにも喜ばれた事例です。
物件オーナー(貸主)にとってもメリット大
居抜き・M&Aは、テナント側だけでなく、貸主側にも大きな利点があります。
通常退去の場合
- 原状回復工事後、再募集が必要
- 募集期間中は家賃空白が発生
- スケルトン状態は内見時に不利
居抜き・M&Aの場合
- そのまま引き継ぎで原状回復不要
- 募集不要・家賃の切れ目なし
- テナント属性も比較的安定
募集期間ゼロで次のテナントにバトンタッチできれば、オーナー様にとっても空室リスクを抑える大きなメリットになります。
閉店準備全体の流れを確認したい方は、以前の記事飲食店を閉店する前に読むべき完全ガイド|手続き・費用・スケジュールを徹底解説もあわせてご覧ください。また、居抜き譲渡で閉店費用を抑える具体的な考え方は飲食店オーナー必見!閉店費用を大幅削減できる「居抜き譲渡」とは?で詳しく解説しています。
居抜き売却・M&Aのご相談はこちら
飲食店の閉店は「終わり」ではなく「次の一手」です。居抜き売却のマッチング、飲食店M&Aのご相談、物件オーナー様との交渉代行まで、株式会社不動産スペースが無料でサポートいたします。原状回復で100万円払う前に、まずは他の選択肢をお気軽にご相談ください。
よくある質問
Q. 赤字続きのお店でも、居抜きやM&Aで売れますか?
A. 赤字でも、設備の状態が良ければ居抜き売却で値がつくことがあります。M&Aは黒字化の見込みや顧客基盤が評価されるため、赤字であっても交渉の余地はあります。
Q. 居抜き・M&A・転貸、結局どれが一番早く動けますか?
A. 一般的には、契約継続のまま第三者に貸す「転貸」が数週間〜と最も早く、次いで居抜き売却が1〜2ヶ月、M&Aは3ヶ月以上かかることが多いです。
Q. 物件オーナーの承諾がもらえるか不安です。どうすればいいですか?
A. 居抜き・M&A・転貸のいずれも、事前にオーナー側へのメリット(空室リスクの低減など)を説明することで、承諾を得やすくなるケースがあります。交渉に不安がある場合は、不動産会社に間に入ってもらうのも一つの方法です。
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参考
※売却金額や期間は個別の条件(立地・規模・財務状況など)によって大きく変動する目安です。正確な金額は個別の見積もり・査定でご確認ください。
